見行(読み)みそなわす

精選版 日本国語大辞典 「見行」の意味・読み・例文・類語

みそなわ・す みそなはす【見行】

〘他サ四〙 (「みそこなわす(見行)」の変化した語か) 「見る」の尊敬語。ご覧になる。みそなう。
書紀(720)履中即位前(図書寮本訓)「遠(はるか)に望(ミソナハシ)て曰く」
古今(905‐914)仮名序「いにしへのことをも忘れじ、旧りにしことをも、興し給ふとて、今もみそなはし、のちの世にも伝はれとて」
[語誌](1)宣長以来、「ミシオコナハス→ミソコナハス→ミソナハス」とつづまったものと考えられているが、訓点資料において、同一点本に「ミソコナハス」と「ミソナハス」の両形が見え、また、挙例のように「古今‐仮名序」にも「みそなはす」が見られることから、その両語形の前後関係の判断は難しい。
(2)コの脱落についても用例に乏しく、「ミソコナハス→ミソナハス」と見るのは疑わしく、「ミソナハス」は「見(ミ)━具(ソナ)フ」からとする説もある。

みそこなわ・す みそこなはす【見行】

〘他サ四〙 =みそなわす(見行)
※飯室切金光明最勝王経註釈平安初期点(830頃)四「平等に見(みソコナハシ)て得にし無上の処に至したまひたり」

みそな・う みそなふ【見行】

〘他ハ四〙 =みそなわす(見行)
※新古今(1205)釈教・一九二一「のりの舟さして行く身ぞもろもろの神も仏も我をみそなへ〈円珍〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

普及版 字通 「見行」の読み・字形・画数・意味

【見行】げんこう

現行

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