普及版 字通 「軼」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音] イツ・テツ
[字訓] すぎる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は失(しつ)。失に佚・(いつ)の声があり、また(迭)(てつ)の声がある。〔説文〕十四上に「車相ひ出づるなり」とあって、車がたがいに追い越すようなさまをいうとする。佚出、迭出の意とするものであろう。〔荘子、徐無鬼〕に「超軼塵」の語があり、軼去することをいう。迭は迭過。車で佚過することを軼という。

[訓義]
1. すぎる、すぐれる、まさる。
2. 佚と通じ、なくなる。
3. と通じ、あふれる。
4. 轍と通じ、わだち。
5. 迭と通じ、たがいに。

[古辞書の訓]
名義抄〕軼 スツ・ウス・オク・ツク・サス・アヤマツ 〔字鏡集〕軼 スグ・スギタリ・スツ・ヲク・ツク・サス・ヌク・アヤマツ・コシリ・ウス

[語系]
軼jiet、・跌dyetは声が近い。代dk、遞(逓)dyek、また轍diatと声義が近い。

[熟語]
軼駕軼軌軼群軼行軼才軼材軼士軼史軼詩・軼事軼出軼塵軼俗軼態・軼致・軼・軼聞軼民・軼民軼倫・軼話軼毀軼廃
[下接語]
超軼・突軼・奔軼・亡軼・楽軼

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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