針峰(読み)しんぽう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「針峰」の意味・わかりやすい解説

針峰
しんぽう

氷河侵食によってできた針状の鋭い岩峰。エギーユエギュイーユaiguille(フランス語)、チンネZinne(ドイツ語)、ニードルneedleともよばれる。花崗(かこう)岩、片麻岩、石灰岩ドロマイトなどの垂直に近い節理をもった岩壁に発達することが多く、カール壁の切り合いによって生じたアレートarête(フランス語)のような険しいやせ尾根にみられる。フランスのモンブラン山塊にある針峰群(エギュイーユ・デュ・ドリュ、エギュイーユ・デュ・ミディなど)はその典型である。

[小野有五]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の針峰の言及

【登山】より

… 馬の背両側が深い谷となった狭い急峻な山稜。 エギーユaiguille[フランス]針峰。針のように鋭い岩峰で,ニードルneedleと同じ。…

※「針峰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android