ドロマイト

デジタル大辞泉 「ドロマイト」の意味・読み・例文・類語

ドロマイト(dolomite)

苦灰石
苦灰岩

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精選版 日本国語大辞典 「ドロマイト」の意味・読み・例文・類語

ドロマイト

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] dolomite ) カルシウム・マグネシウムなどを含有する炭酸塩鉱物。質はもろく、色は白ないし緑白で、透明または半透明日本では、栃木県佐野市と大分県津久見市で産する。苦灰石。白雲石

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化学辞典 第2版 「ドロマイト」の解説

ドロマイト
ドロマイト
dolomite

苦灰石,白雲石ともいう.カルシウムとマグネシウムの複炭酸塩CaMg(CO3)2,またこれを主成分とする岩石方解石と似た構造だが,Caの位置にMgが入るので対称2/mからに下がる.ドロマイト岩の主成分鉱物として産出し,層状鉱床をつくる.わが国では,ドロマイト鉱床は石灰岩を伴っている.CaCO3から交代してできた二次鉱物である場合が多い.人工的には,CO210 atm 以上のもとで,Ca,Mgの炭酸塩溶液を常温以上に保って得られる.三方晶系,空間群R,りょう面体,双晶面{0001},へき開{101}完全.方解石と共軸成長している場合が多い.硬度3.5~4.密度2.85±0.01 g cm-3.Mgのかわりに Fe,Mnが増すにつれて,比重,反射率,屈折率が増加する.二軸性,負.MgのかわりにCaがCa:Mg = 1:5まで,CaのかわりにMgが1:20まで置換する.加熱すると800 ℃ 付近でMgCO3が,950 ℃ 付近でCaCO3が分解してCO2を放出し,CaOとMgOの混合物となる.最大の用途は塩基性製鋼用耐火物であるが,ガラスや陶器,あるいは肥料にも用いられる.ドロマイトを主原料とした軽量陶器を,わが国では白雲陶器と称している.

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改訂新版 世界大百科事典 「ドロマイト」の意味・わかりやすい解説

ドロマイト
dolomite

苦灰石,また白雲石ともいう。化学組成はCaMg(CO32で,おもに石灰岩がMgを含む溶液と反応してできた鉱床に産する鉱物。ドロストーン(苦灰岩)という堆積岩もドロマイトと呼ばれることがある。Mgの鉱石。六方晶系,菱面体が普通。柱状,板状の結晶もみられ,粒状で大理石に類するものもある。もろい。モース硬度3.5~4,比重2.8~2.9。双晶面(0001),(1010)。へき開は{1011}に完全。白色ないし緑白色,帯紅色で,透明ないし半透明。方解石に似ているが冷たい酸ではすぐに泡が出ない。石灰岩の一部が苦灰岩化したものを苦灰質石灰岩という。ドロマイトはフランスの地質・鉱物学者ドロミューGratet de Dolomieu(1750-1801)にちなんで名付けられたものである。栃木県葛生,大分県津久見に産する。
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百科事典マイペディア 「ドロマイト」の意味・わかりやすい解説

ドロマイト

苦灰石,白雲石とも。化学組成がCa(Mg,Fe,Mn)(CO32の鉱物。三方晶系。菱面体結晶。へき開は完全。硬度3.5〜4.0,比重2.85〜3.02。ガラス光沢。CaMg(CO32は無色透明,Feの増加とともに黄褐〜褐色,Mnの増加とともに淡紅〜赤色。大きな堆積層をなすが,石灰石がMg溶液の作用によって変質して生成したものと考えられる。おもな用途はドロマイト煉瓦。フランスの鉱物学者D.G.ドロミューにちなんで命名
→関連項目菊花石硬セッコウ(石膏)石灰肥料竪窯プラスター

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドロマイト」の意味・わかりやすい解説

ドロマイト
dolomite

三方晶系に属する鉱物で,理想的化学組成は CaMg(CO3)2 で複炭酸塩。色は白,灰色などを呈し,ガラス光沢がある。劈開 に完全。比重約 2.9 ,硬度 3.5~4 。日本名で苦灰石,白雲石などと呼ばれる。なお,正しくはドロマイトは鉱物名であるが,この鉱物を含む岩石としても用いられている。石灰岩などを伴って,堆積岩として広く産出する場合と,塩基性岩中や鉱脈中に産出する場合がある。堆積性のものの成因については異論が多い。製鉄用材料その他利用価値が大きい。フランスの鉱物学者 D.ドロミューにちなみ命名。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドロマイト」の意味・わかりやすい解説

ドロマイト(苦灰岩)
どろまいと

苦灰岩


ドロマイト(苦灰石)
どろまいと

苦灰石

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岩石学辞典 「ドロマイト」の解説

ドロマイト

苦灰岩

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