普及版 字通 「阨」の読み・字形・画数・意味
阨
7画
(異体字)
8画
[字訓] けわしい・せまい
[説文解字]
[字形] 形声
声符は厄(やく)。〔説文〕十四下にを正字とし、「塞ぐなり」とあり、隘(あい)字条に「陋なり」、また陋字条に「陜なり」とあり、阨・・隘は声義の同じ字である。いま困阨のときに阨、狭隘のときに隘を用いる。また狭阨・阨路のように、隘に阨の字を通用することがある。
[訓義]
1. けわしい、せまくけわしい。
2. せまい、ふさがる。
3. くるしい、なやむ。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕阨 セバシ・イヤシ・タシナム・ハザマ〔立〕阨 チカシ・ケハシ・カタシ・セバシ
[語系]
阨()・隘・厄()・ekは同声。握eok、咽yen、噎yetも声義に通ずるところがあり、せまい要所を扼する意がある。厄はくびき、(益)は糸を締めて縊(くく)る、咽・噎はのどがつまり、むせぶ意。みな一系の語とみてよい。
[熟語]
阨窮▶・阨狭▶・阨▶・阨困▶・阨災▶・阨塞▶・阨僻▶・阨路▶・阨陋▶
[下接語]
窮阨・巨阨・凶阨・狭阨・険阨・嶮阨・困阨・災阨・衝阨・乗阨・阻阨・難阨・迫阨・嶺阨
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報