防空駆逐艦(読み)ぼうくうくちくかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「防空駆逐艦」の意味・わかりやすい解説

防空駆逐艦
ぼうくうくちくかん

旧日本海軍の駆逐艦航空母艦の対空直衛艦として太平洋戦争前に設計され,戦争中に建造された 12隻の秋月型超大型駆逐艦のこと。第1艦『秋月』は,1942年7月竣工。公試排水量 3470t,速力 33kn,備砲 10cm高角砲8,61cm魚雷発射管4,21号電探 (対空用メートル波) ,22号電探 (対水上用センチ波) 各1を装備。当時としては,高性能の防空艦であり,初速の大きい8門の 10cm砲は夜戦でも大きな威力を発揮した。また航続力と航洋性にすぐれ諸外国に多くの影響を与えた。第2次世界大戦後,各国が建造した在来型駆逐艦は秋月型の船型に近い。

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