陳凱歌(読み)チェンカイコー

百科事典マイペディア 「陳凱歌」の意味・わかりやすい解説

陳凱歌【チェンカイコー】

中国の映画監督。北京生れ。張芸謀(チャンイーモウ)〔1950-〕,田荘荘(テイエンチュアンチュアン)などとともに中国の〈第5世代〉の一人と目される。父チエンホアイアイも映画監督。文化大革命で下放し,雲南省のゴム農園で働いた後,北京電影学院に学ぶ。デビュー作《黄色い大地》(1984年)でロカルノ映画祭銀賞を受賞して国際的に知られるが,中国国内では政府上層部の不評を買った。主な作品に建国35周年パレードの空挺部隊行進訓練をテーマにした《大閲兵》(1986年),文化大革命中の学校を舞台にした《子供たちの王様》(1987年),盲目の旅芸人の物語《人生は琴の弦のように》(1991年)などがある。静寂に満ちた禁欲的な演出に特徴があるが,カンヌ国際映画祭グラン・プリを受賞した《さらば,わが愛・覇王別姫》(1993年)や《花の影》(1995年)などの作品では華やかな映像を手がけている。

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