集約輸送(読み)しゅうやくゆそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「集約輸送」の意味・わかりやすい解説

集約輸送
しゅうやくゆそう

鉄道貨物において,貨車貨物の積卸しを各駅では行わずに一定地域内の特定駅に集約させ,集約駅と各駅の間はトラック代行によって輸送する方式。貨車編成は特定集約駅だけで行えばよいから,輸送用貨物列車 (直行貨物列車) の設定,貨車の運用効率の向上が可能となり,貨物輸送のスピード化,経済性の向上をはかることができる。なお,国鉄時代には赤字額増大を反映して,地方ローカル線ではさらに合理化を推し進め,各駅での貨物取扱い業務そのものを廃止する貨物駅集約政策が推し進められた。 1980年 12月の法改正により,この業務は日本貨物鉄道株式会社に移された。 91年時の貨物取扱駅は 360駅で,このうちコンテナ取扱駅は 149駅となっている。

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