騎射三物(読み)きしゃみつもの

世界大百科事典(旧版)内の騎射三物の言及

【犬追物】より

…中世武士の武芸鍛練法の一つ。騎馬で犬を追射する競技で笠懸,流鏑馬(やぶさめ)とともに騎射三物(きしやみつもの)の一つとされた。竹垣で囲んだ馬場に犬を放ちこれを馬上より射るもので,矢は的を傷つけぬように鏃(やじり)をささず,鳴鏑(なりかぶら)を大きくした蟇目(ひきめ)を使用した。…

【笠懸】より

…笠懸はすでに平安時代から行われていたらしく,藤原明衡の《新猿楽記》などの往来物や《中右記》など日記類にも散見する。その後,鎌倉時代になると犬追物(いぬおうもの),流鏑馬(やぶさめ)とともに武芸習練の騎射三物(きしやみつもの)の一つとして盛行し,室町期には作法も整い多くの故事書が編纂された。【関 幸彦】。…

【流鏑馬】より

…騎射の一種で,馬場に並行して方板の的を数間おきに3個並べ,射手が馬場を馳せながらこれを射る。犬追物(いぬおうもの),笠懸(かさがけ)とともに騎射三物(きしやみつもの)と呼ばれ,中世武士の武芸鍛錬の代表的なものであった。矢は鏑矢(かぶらや)を用いた。…

※「騎射三物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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