91式携行SAM(読み)きゅうじゅういちしきけいこうエスエーエム

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「91式携行SAM」の意味・わかりやすい解説

91式携行SAM
きゅうじゅういちしきけいこうエスエーエム

アメリカ次世代の携行式地対空ミサイル man-portable surface-to-air missile。 1991年度から 91式携帯対空誘導弾として装備化された。旧型のスティンガー目標の出す赤外線と空とのコントラスト差を捉えて追尾するのに対して,複眼ミサイル追尾シーカーシステム (赤外線 CCDカメラによって目標の形を認識して追尾する) をもつため,全方向発射が可能で,敵の欺瞞に対しても強い。日米武器技術交流協定で,日本側からの最初の提供技術として指定されたが,日本側が難色を示したため技術提供は行われなかった。開発は防衛庁技術研究本部が行なった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android