侵入検知システム。ネットワークを監視することで、侵入やその兆候を検出するためのシステム。狭義では、管理者に不正侵入を警告する機能をいうが、通信回線を自動的に遮断するなどの防御機能までを含めてIDSという場合もある。多くのIDSではネットワークへの攻撃を検知するために、攻撃パターンが記述された「シグネチャー」と呼ばれる情報を利用する。受け取ったパケットとこのシグネチャーを比較し、もしマッチすれば警告するようになっている。シグネチャーは過去の攻撃手法に基づいて設計されるため、新しい攻撃手法に対応するには、つねに最新のシグネチャーを使う必要がある。最近のIDS製品には侵入を検知するだけでなく、ファイヤーウォールと同様にパケットの遮断まで行なう「IDP(Intrusion Detection and Prevention:侵入検知と防御)」の機能を備えたものが多い。