世界大百科事典(旧版)内のPAP(産業政策)の言及
【カルテル法】より
…ただしカルテルに代わる規制命令を法律で定める例は少なくなく,これによって強制カルテル的機能が果たされるのである。また今日では,OECDを中心に先進資本主義諸国の間で,貿易の不均衡是正のために産業に対する行政的援助を積極的調整政策positive adjustment policy(PAP)の分野に限ろうという動きが強くなっており,諸外国が日本のカルテル法を産業への過剰保護として批判する傾向もみられる。【来生 新】。…
【独占禁止法】より
…なかでも大幅な貿易赤字と財政収支の赤字に悩むアメリカは,日本の産業政策による貿易黒字の増大を不公正なものとして強く批判し,ヨーロッパ諸国もこれにならう動きが見られるようになる。その代表的な動きの一つが,OECDによる積極的産業政策Positive Adjustment Policy(PAP)の理念の提唱であった。これは国際的な競争の公正さの確保という視点で,衰退産業に対する保護政策を市場経済と相容れないものとして,厳しい基準のもとでのみ限定的に採用すべきことを提唱するものであった。…
※「PAP(産業政策)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」