世界大百科事典(旧版)内のanionの言及
【イオン】より
…さらにこの種の物質について,その構成要素を調べてみると,その最小単位の大きさは,原子や分子の大きさと同程度(1オングストロームÅ=10-10m程度)であるが,電気的に中性の原子や分子とは異なり,正または負の電荷をもっていることがわかる。歴史的にさかのぼれば,電解質溶液に電流を流して電気分解を行うときに,アノードanode(陽極)へ向かって行く粒子とカソードcathode(陰極)へ向かって行く粒子があることから,M.ファラデーが〈行く〉という意味のギリシア語にちなみ,その粒子をイオンと名づけ,そしてカソードへ向かう粒子をカチオンcation(陽イオン),アノードへ向かう粒子をアニオンanion(陰イオン)と呼んだ。イオンの帯電の原因が1個または数個の電子の授受によることからわかるように,イオンがもつ電荷の量は電気素量e(=1.6021892×10-19C)の整数(正または負)倍に等しい。…
※「anion」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」