知恵蔵mini 「ARB」の解説 ARB 高血圧治療薬。アンジオテンシンII 受容体拮抗薬(AngiotensinII Receptor Blocker)の略称。血圧上昇に関与するアンジオテンシンⅡの働きを抑制して血圧を下げる作用がある。高血圧症のほか、慢性腎臓病の治療薬として世界的に処方されている。妊娠中期以降に投与された患者に羊水過少症、胎児・新生児の死亡や発育不全などの副作用を及ぼしたという報告があり、妊婦または妊娠の可能性のある人への投与は禁忌とされている。しかし、医師が患者の妊娠に気付かずに処方してしまうケースもあり、日本では2013年までの10年間にARBや同薬剤と同じ作用のあるACE阻害剤を服用した妊婦20人に羊水過少症の症状が現れ、このうち8人の胎児に死亡や重い障害が確認されていたことが、NHKと国立成育医療研究センターの調査で判明している。 (2013-11-18) 出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報