知恵蔵 「B2B」の解説
B2B
同カテゴリの語には「B2C」「C2C」などがある。「B」は「Business」(企業)、「C」は「Consumer」(一般消費者)の頭文字である。B2Bは企業同士の取引であるため、オンライン決済システムの提供や電子商取引用のホームページそのものの構築といった、一般消費者向けとは根本的に異なるものもあるが、その一方でオフィス用のパソコンや、文房具の通販といった、一般消費者向けと明確に区分することが難しい商材を扱っている場合もある。一般消費者向けと共通の商材を扱う場合、ホームページのトップに「法人向け」「個人向け」などというボタンを設置し、顧客を振り分けるシステムを採用していることが多い。この場合「法人向け」とされているページでは低コストの実用本位の製品が主として扱われ、「個人向け」では凝ったデザインの多機能型の製品が扱われる。ただし、製品の性格が微妙に異なるだけで、販売システムなどに違いが見られることはほとんどない。企業ではこのような形態を取ることにより、より多くの質の異なる顧客に対するサービスを同一のシステムで提供しようとしている。
(高安正明 ITライター / 2010年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報