世界大百科事典(旧版)内のCSCEプロセスの言及
【ヨーロッパ安全保障協力機構】より
…しかし,人権尊重をヨーロッパ共通の安全保障実現に不可欠な基本原則であると規定したこと(第1バスケット第7,8原則),東西間の人の移動や情報の普及の進め方を具体的に規定したこと(第3バスケット)は画期的であった。というのも〈最終文書〉の履行状況検証のために隔年で開かれた再検討会議や専門家会議(これらを総称してCSCEプロセスという)で,人権の共通基準が次第に確立されていき,その履行が促進されるのにつれて冷戦構造を平和的に変革させ,やがてはソ連・東欧諸国の社会主義体制を内部から崩壊させる一因となったからである。 80年代前半,ソ連のアフガニスタン侵攻を機に起こったいわゆる〈新冷戦〉のなかで,停滞を余儀なくされていたCSCEが再び脚光をあびたのは,1990年11月19日から3日間パリで開かれた第2回首脳会議においてである。…
※「CSCEプロセス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」