世界大百科事典(旧版)内のhyoscyamineの言及
【チョウセンアサガオ】より
…【古里 和夫】
[薬用]
ヨウシュチョウセンアサガオの葉を,生薬ではダツラ葉あるいはマンダラ葉(ともに英名はstramonium)という。葉と種子にアルカロイドのヒヨスチアミンhyoscyamineを含み,鎮痛,鎮痙(ちんけい),鎮咳(ちんがい)薬とし,またアルカロイド抽出原料とする。チョウセンアサガオやD.inoxia Mill.の花を洋金花(ようきんか),種子を曼陀羅子(まんだらし)という。…
【ハシリドコロ】より
…根茎は生薬のロート根(こん)となり,ベラドンナの日本産代用品とする。有毒成分は複数のアルカロイドで,ヒヨスチアミンhyoscyamine,スコポラミンscopolamineなどを含み,胃痛,胃痙攣(いけいれん),十二指腸潰瘍などに用いられるロートエキスやアトロピンatropine(ヒヨスチアミンのラセミ体)の製造原料とする。 ハシリドコロ属はヨーロッパ,ヒマラヤ,東アジアに7種が知られ,すべて有毒植物である。…
【ヒヨス】より
…ヒヨスチアミンhyosciamineという毒性の強いアルカロイドを含むことで有名なナス科の二年草。ヨーロッパからシベリア,中国,ヒマラヤにかけて広く分布する。日本には自生しないが,薬用のためにしばしば栽培される。 茎は高さ1m内外で,葉とともに密に腺毛があり,べたべたと粘る。葉は互生し,広卵形で浅い欠刻があり,長さ15~30cm。花は7月ごろに咲き,花冠は鐘形で先は5裂する。裂片は平開し,先は円く,黄色に淡紫色の条がある。…
【ベラドンナ】より
…熟すと黒紫色となる。アルカロイド成分であるヒヨスチアミンhyoscyamine,アトロピンatropineなどは鎮痛剤,催眠薬として利用される。原産地はヨーロッパ南西部から西アジアにかけての乾燥地帯である。…
※「hyoscyamine」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」