世界大百科事典(旧版)内のMonetaの言及
【ユノ】より
…結婚の女神としては,ドミドゥカDomiduca(〈花嫁を花婿の家へ導く婦人〉),プロヌバPronuba(〈新婦を新婚部屋へ導く婦人〉),出産の女神としてはルキナLucina(〈子どもを光明の中へ出す女〉)などの呼称があり,一般に6月(彼女の名を冠してユニウスJunius月と呼ばれ,そこから英語のJuneなどが来ている)が結婚の好期とされた。またカピトリウム丘の北側の頂上にある彼女の神殿ではモネタMoneta(〈忠告者〉)と呼ばれたが,のちここに貨幣鋳造所が置かれたため,彼女の称号は貨幣の意となり,英語moneyなどの語源となった。 彼女の祭儀のうち,大祭は旧暦の元日にあたる3月1日のマトロナリアMatronalia祭で,この日,女性たちは奴隷に食事を供し,既婚女性が既婚男性から贈物を受けた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」