世界大百科事典(旧版)内のMoralitätの言及
【道徳】より
…すなわち,道とは人倫を成立させる道理として,倫理とほぼ同義であり,それを体得している状態が徳であるが,道徳といえば,倫理とほぼ同義的に用いられながらも,徳という意味合いを強く含意する。道徳と倫理の両語とも,現今では近代ヨーロッパ語(たとえば英語のmorality,ethics,ドイツ語のMoralität,Sittlichkeit,Ethik,フランス語のmorale,éthique)の訳語としての意味が強いが,これらの語はたいていギリシア語のエトスethosないしはエートスēthos,あるいはラテン語のモレスmores(mosの複数形)に由来する。ēthosという語は,第1に,たいていは複数形のēthēで用いられて,住み慣れた場所,住い,故郷を意味し,第2に,同じくたいていは複数形で,集団の慣習や慣行を意味し,第3に,そういう慣習や慣行によって育成された個人の道徳意識,道徳的な心情や態度や性格,ないしは道徳性そのものを意味する。…
※「Moralität」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」