世界大百科事典(旧版)内のPeirithoosの言及
【ケンタウロス】より
…最初の親族殺しとなったイクシオンIxiōnと,ゼウスが妃ヘラの姿に似せて送った雲(ネフェレ)との交わりによって,あるいは両者の子ケンタウロスが牝馬と交わって生まれたという。彼らは野蛮かつ好色な種族で,テッサリア地方のペリオン山に住んでいたが,近隣のラピタイ族の王ペイリトオスPeirithoosの結婚式に招かれたおり,酩酊(めいてい)した数人のケンタウロスが花嫁や他のラピタイ族の女を犯そうとして両族間の戦闘となり,敗れたケンタウロス族はペロポネソス半島へ逃れた。その後,エリュマントス山の猪狩りに赴く途中の英雄ヘラクレスがエリス地方を通りかかったとき,ささいなことからケンタウロス族との戦いが生じ,多くのケンタウロスどもが生命を落とした。…
【テセウス】より
…シュノイキスモス(集住)と呼ばれる事業がこれである。これから先の彼には,女族アマゾンの国に遠征した話(ヒッポリュトスはアマゾンの女王との子),ラピタイ族に味方して半人半馬のケンタウロスどもと闘った話,親友ペイリトオスPeirithoosのために冥府の女王ペルセフォネを誘拐すべく,二人して冥府へ下った話など,数多くの冒険譚が伝えられており,それらはプルタルコスの《英雄伝》巻頭の〈テセウス伝〉に詳しい。【水谷 智洋】。…
【ラピタイ】より
…単数形はラピテスLapithēs。彼らの王イクシオンIxiōnの子ペイリトオスPeirithoosがヒッポダメイアHippodameiaと結婚したおり,彼はその祝宴にみずからの異母兄弟にあたるペリオン山の半人半馬のケンタウロス族を招いた。ところが酩酊したケンタウロスどもが花嫁やラピタイ族の女を略奪しようとしたので,ここに大乱闘が生じたが,ラピタイ族は,やはりこの宴席に招かれていたペイリトオスの親友,アテナイ王子テセウスの加勢もあって,激戦の末,ケンタウロス族を撃退したという。…
※「Peirithoos」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」