豊か(読み)ユタカ

デジタル大辞泉 「豊か」の意味・読み・例文・類語

ゆた‐か【豊か】

[形動][文][ナリ]
1 満ち足りて不足のないさま。十分にあるさま。「黒髪の豊かな女性」「緑豊かな森」「才能の豊かな画家」「国際色豊かなマラソン大会」
2 経済的に恵まれていてゆとりのあるさま。「豊かな家に育つ」「豊かな生活」「給料日後で懐ふところが豊かだ」
3 心や態度に余裕があって、落ち着いているさま。「豊かな心を育む音楽」「心豊かに余生を過ごす」
4 量感のあるさま。「豊かな花房」「腰の豊かな丸み」
5 他の語に付いて、基準・限度を超えているさまを表す。「六尺豊かな大男」
[派生]ゆたかさ[名]
[類語]多い・たくさん・いっぱい・夥おびただしい・多く・数数かずかず・多数・数多すうた・無数・多量・大量・大勢おおぜい・大挙・多勢・多人数・大人数・衆人・莫大・膨大・巨万・潤沢・リッチ・裕福・富貴・富裕・有産・富強・無尽蔵・山ほど・盛り沢山・がっぽり・がっぽがっぽ・多め・幾多・過多・最多・多作・あまた・多多・いくらも・いくらでも・ざらに・ごろごろ・どっさり・たっぷり・十二分に・豊富に・ふんだんに・腐るほど・ごまんと・わんさと・しこたま・たんまり・うんと・たんと・仰山ぎょうさん・なみなみ・十分・しっかり・がっつり・多め・数知れない・数知れぬ・数え切れない・十指に余る・枚挙にいとまがない・掃いて捨てるほど・諸もろもろ・広い・幅広い・手広い・広範・広範囲・多方面・多角・多面・多岐・様様・各種・種種しゅじゅ・諸種・いろいろ・多様・多様化・多面的・多種・多種多様・多彩・いろんな・とりどり・色とりどり・百般・万般・諸般・多元・多元的・多角的・横断的・複眼的・おしなべて・全般に・一般・総じて・概して・おおむね・大概・普通・通例・通常・一体に・総体・およそ・遍あまねく・雑多・万よろず・各人各様・十人十色・千差万別・マルチ・事事物物・種種雑多・各様・種種くさぐさ・玉石混淆こんこう・凡百ぼんぴゃく・百態・百事・百千・万端・各般・数次・幾度・等等・諸相・諸物・あれこれ・何やかや・何だかんだ・何のかの・何くれ・何くれとなく・あれやこれや・ごちゃごちゃ・あの手この手・エトセトラ・百もも・億万・千万・千万無量・うようよ・うじゃうじゃ・蝟集いしゅう・無尽・雲霞うんか・星の数ほど・浩瀚こうかん・少なからず・山積み・山積・飽和・満満・ごっそり・大半・累積・山をなす・十重二十重とえはたえ・有り余る

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精選版 日本国語大辞典 「豊か」の意味・読み・例文・類語

ゆた‐か【豊か・饒か・裕か】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙 ( 「か」は接尾語 )
  2. ① 満ち足りていて不足のないさま。富んでいてゆとりのあるさま。豊富。富裕。
    1. [初出の実例]「風雨時に順ひて、五の穀(たなつもの)豊穰(ユタカ)なり。三稔(みとせ)の間、百姓富み寛(ユたか)なり」(出典:日本書紀(720)仁徳四年三月(前田本訓))
    2. 「かくておきな、やうやうゆたかに成り行」(出典:竹取物語(9C末‐10C初))
  3. ② 広々としていてゆとりのあるさま。
    1. (イ) 人の心や態度などに余裕があって、おおようであるさま。心が広く安らかであるさま。
      1. [初出の実例]「天皇、壮大(をとこさかり)にして、士(ひと)を愛(め)で賢(さかしき)を礼(ゐやま)ひたまふて、意(みこころ)豁如(ユタカニましま)す」(出典:日本書紀(720)継体即位前(前田本訓))
    2. (ロ) ゆったりと広がるさま。ゆるやかなさま。
      1. [初出の実例]「うれしきをなににつつまん唐衣たもとゆたかにたてといはましを〈よみ人しらず〉」(出典:古今和歌集(905‐914)雑上・八六五)
    3. (ハ) ゆっくりと落ち着いているさま。のんびりとくつろいでいるさま。
      1. [初出の実例]「うつつになりてかほをなで、のびをゆたかにかきて」(出典:御伽草子・一尼公(つれなしの尼君)(室町時代物語大成所収)(室町末))
  4. ③ ふっくらとしたさま。豊満で美しいさま。
    1. [初出の実例]「そこには肥った豊かな頬をした娘がゐた」(出典:東京の三十年(1917)〈田山花袋〉再び東京へ)
  5. ④ 他の語に付いて、基準・限度を越えて、十分にあるさま、余りのあるさまを表わす。
    1. [初出の実例]「いじゃう、なな七日と申には、六しゃく二ふんゆたかなる、もとのをくりどのとおなりある」(出典:説経節・をくり(御物絵巻)(17C中)一三)

豊かの派生語

ゆたか‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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