この辞典の使い方
1. 見出し語
1.1. 見出し語の配列
1.1.1. 見出し語はすべてabc順に配列し,たまたま同形の語があるときは,次の基準によっている.
1.1.1.1. ウムラウトなど符号つき文字は,符号のない文字の次:Bar - Bär
1.1.1.1.2. ßはszの合字に由来するが,ssに準じて扱う:Strauss - Strauß
1.1.1.1.3. 頭字が大文字の語は,小文字の語の次とする:backen - Backen
1.1.1.1.4. 点つき略語や..を添えた接辞などは,それらのない語の次:ab - ab..
1.1.1.1.5. 同形異語は肩番号順:⇒ 1.4.2.4
1.1.2. 形容詞の名詞的用法や動詞の分詞の転用(⇒3.4.5.1)による語で,abc順のずれるものは,⇒としてabc順の配列個所に別の見出し語となっている.
1.2. 見出し語の形
1.2.1. 見出し語は原則として1998年8月改訂(移行期限2005年7月)の新正書法に準拠し,それ以前の「旧正書法」による形でも検索できるよう十分に配慮した:
dass(旧daß)
Schiff•fahrt Schiffahrt (旧⇒新 Schifffahrt)
1.3. 代表形
ドイツ語では,現実の文中において多少とも語形を変える語が少なくないので,見出し語としては,次の基準による「代表形」を掲げた.
1.3.1. 名詞では「単数1格」の形:
Ab•sicht [ápzIçt アプズィヒト] (-/-en) ......
1.3.1.1. もっぱら複数形で用いるものは「複数1格」の形:
Fe・ri・en [féːriən フェーリエン] ......
1.3.1.2. いわゆる「形容詞変化の名詞」は定冠詞類が付いたときの単数1格の形:
Be•kann・te [bəkántə ベカンテ] [男] [女] (形容詞変化) ......
1.3.2. 形容詞では「原級」で,格語尾の付いていない形:
klein [klaIn クらイン] (-er/-st) ......
1.3.3. 動詞では「不定詞」の形:
se・hen* [zéːən ゼーエン] (237:sah [zaː]/gesehen) ......
1.3.4. 数詞・代名詞・冠詞類は形容詞に準じて格語尾の付いていない形:
manch [manç マンヒ] ⸨不定代名詞・不定数詞⸩ ......
1.3.4.1. つねに格語尾の付くものは(ふつう男性の)単数1格の形:
der•sel・be [deːrzέlbə デーぁゼるベ] ⸨指示代名詞⸩ ......
1.3.5. 代表形以外の変化形も,品詞の転用などは12による「中見出し」や,別項の記事を参照すべき「から見出し」を立てて,検索の便を図った.
1.3.5.1. 名詞の場合:
Kin・der [kÍndər] ⇒ Kind(ここではKindの複数形)
1.3.5.2. 形容詞の場合:
fer・ner [fέrnər フェルナぁ] ⇒ fern(fernの比較級で独自の記事あり)
1.3.5.3. 動詞の場合:
kann [kan] ⇒ können(ここではkönnenの現在1・3人称単数形)
1.3.5.4. 代名詞などの場合:
je・dem [jéːdəm] ⇒ jeder(jederの格変化形)
1.4. 見出し語に見られる符号類
1.4.1. 正書法の規定によるもの(正規の書き方でも必要)
1.4.1.1. 文字そのものに付加された記号:
1.4.1.1.1. ウムラウト記号:
Bärのä(Barは別語),drü・ckenのü(druckenは別語)
1.4.1.1.2. 外来語で原語の指定に従う記号:
Kom・mu・nl・quéのé,Se・ñorのñ
1.4.1.2. 略語の付点:
Nr.(< Nummer),usw.(< und so weiter)
1.4.1.3. つねに必要な太いハイフン:Tee-Ei,U-Bahn
1.4.2. 辞書的観点からの補足(正規の啓さ方では不要)
1.4.2.1. 分綴点(・)は分綴可能な個所を示す
brin・gen,ges・tern,Sit・zung,Deut・sche
1.4.2.2. 大きめの分綴点(•)は派生語・複合語の構成要素の境界を示す(原則として1語につき1個所に止めた)
be•at・men(beは接頭辞),Haupt•bahn・hof(Haupt+Bahnhof)
1.4.2.3. 分離線( | )(この左側が「分離動詞」の「前つづり」):
an|kom・men* [動] (163:kam [kaːm]...an/angekommen) ......
1.4.2.4. 肩番号(1,2)は同形異語を区別する:
Hal・le1 [女] (-/-n) 大広間,ホール ...... Hal・le2 [中] ⸨地名⸩ ハレ.
1.4.2.5. 不規則変化動詞を示す*.規則変化のこともある動詞では(*)とした:
schwim・men* [動] (235) ......,sen・den(*) [動] (他) ➊ (239) ..... ➋ (01) ......
1.4.2.6. 語の一部省略を示す..:
Bi・o•gra・fie (..gra・phie) [女] ......
1.4.2.7. 派生語・複合語を作る要素を示す..:
..lich(名詞などの後に付いて派生形容詞などを作る)
Kunst..(名詞などの前に付いて複合名詞を作る)
2. 発音表記
2.1. 見出し語に続く[ ]内に国際音声記号で示し,基本的な語ではカナ発音を添えた.
2.2. 変化形や語義・用法で必要と思われる場合は,適宜その個所に補足した:
Baum [baυm バオム] [男] (-es (-s)/Bäume [bɔ́Ymə]) ......
es・sen* [έsən エセン] [動] (126:as [aːs]/gegessen [ɡəɡέsən]) ...
2.3. 前置詞と代名詞との融合形で,代名詞部分の指示的機能を強調する場合は,「指示」と表示した:
da•bei [dabáI ダバィ;指示 dáːbaI] [副] ......
3. 品詞の表示と文法的機能
3.1. 品詞とそれに準じる形は[ ]による記号で,変化形式は( )内に,その他の文法的機能は⸨ M⸩内に表した.
3.2. 名詞
3.2.1. 文中でも(固有名詞に限らず)つねに大文字で書き起こす原則があるので,名詞の表示を省略して,単に性別を男性名詞 [男],女性名詞 [女],中性名詞 [中]とし,つねに複数形で用いる名詞は[複]と表示した.
3.2.1.1. 性に揺れがあるものは併記し,まれな方を( )で表した:
Es・say [έse] [男] [中] (-s/-s) ......
Me・ter [méːtər メータあ] [男]( [中])......
3.2.1.2. 性別が語義により異なる場合は,別項目としてある:
See [zeː ゼー] 1 [男] (-s/-n [zéːən]) 湖,湖水 …… 2 [女] (-/-n<) ➊ ⸨単数で⸩ 海,海洋 ……
3.2.2 名詞の変化形式は一般に (単数2格/複数1格) 語尾で示し,複数形を欠くものは(単数2格/) としてある:
Be•such [bəzúːx ベズーフ] [男] (-[e]s/-e) ...... (単数2格はBesuchesまたはBesuchs,複数1格はBesucheとなる)
Tag [taːk° ターク] [男] (-es (-s)/-e) ......(単数2格はTagesまたはTagsであるが,ふつうTagesとなる)
3.2.2.1. ふつう単数形だけで使われる物質名詞が,その物質の種類を示すときは Öl [中] (-[e]s/種類-e) のように表示した.
3.2.3. (形容詞変化) としたものは,形容詞の付加語的用法と同様に,冠詞類の有無や性別により異なる語尾変化をし,一般に男性では「…な男・雄」を,女性では「…な女・雌」 を,中性では「…な事物」を,複数では男女を問わず「…な人々」を意味する.中性には複数形がない:
An•ge・stell・te [ánɡəʃtεltə アンゲシュテるテ] [男] [女] (形容詞変化) ......
3.2.4. 「女性形」を作る..inによる「女性の…・雌の…」を表す方式も,語形変化に準じて,( ) 内の格変化の次に (女) として掲げた:
Stu・dent [ʃtudέnt シュトゥデント] [男] -en/-en; (女)-in ......
Lö・we [lǿːvə れーヴエ] [男] -n/-n; (女)..win-/-nen ......
この場合, (女)そのものは女性名詞で語形変化は (-/-nen) であるが,Studentinのように別に見出し語があるときは,発音・変化形式を省略した.
3.2.5. 「縮小形」を作る..chen[..çn],..lein [..laIn]により「小形の」や愛称・蔑称を表す形も,(小) として前項の「女性形」と同様に扱った:
Band1 [bant° バント] [男] (-es (-s)/Bande [bέndə]; (小)Bändchen)
この場合,(小) そのものは中性名詞で語形変化はふつう (-s/-) であるが,一部例外的な変化をするものは特記した.
Kind [kInt° キント] (-es (-s)/-er; (小)Kindchen, Kindlein) ......
Kind・chen [kÍntçən] [中] (-s/-, Kinderchen) ......
3.3. 形容詞
3.3.1 構文上の用法は,付加語的・述語的・副詞的用法をそれぞれ (付)・(述)・[副] で示し,語(語義)によって限定される場合を明示した.なお (付) については名詞的用法 (形容詞変化) もありうる:⇒3.1.3.
bart・los [báːrtloːs°] [形] (付)(述)ひげのない;〘植〙 芒(のぎ)のない.
これらの限定を欠くものは,上記の3つの用法が可能であるが,複合形容詞の後つづり(..artig,..mäsigなど)では語義により可能な用法が異なるので省略した.
3.3.2. 「付加語的用法」では原則として格変化をする:
3.3.2.1. 格変化語尾の付き方は,語末により若干の調整が行われるが,次項の比較級語尾の付き方から類推できる場合は省略した:eine dunkle Nacht(原級はdunkel)
3.3.3. 「比較変化」は (比較級/最上級) で示した.ただし複合形容詞の後つづり(..arm,..lichなど)では語義により比較変化の有無が異なるので省略した.
3.3.3.1. 比較変化はふつう klein(-er/-st) のような規則的な形式によるが,語末により若干の調整が行われることがある:
heiß [haIs ハィス] (-er/-est) ......
dun・kel [dύŋkəl ドゥンケる] [形] (..kler/-st) ......(比較級はdunkler)
3.3.3.2. 比較変化で語幹ウムラウトを起こす場合などは個々に表示した:
groß [ɡroːs グロース] [形] (größer/größt) ......
3.3.4. 比較変化も格変化もしない形容詞には (無変化) と表示した:
li・la [líːla] [形] (無変化) ......
3.4. 動詞
3.4.1. 動詞には (変化番号) を添え,基本的な語では (過去/過去分詞) を,最も基本的な不規則動詞では,さらに「現在人称変化表」を加えておいた:
fra・gen [fráːɡ°ən フラーゲン] [動] (00:fragte/gefragt)
3.4.1.1. 変化番号00-06は規則動詞,100-291は不規則動詞を示す.なお不規則変化動詞では,念のため見出し語の右肩に*印を付け,そのうち規則変化することもあるものでは(*)印を付けておいた.
bit・ten* [bítən ビテン] [動] (109:bat [baːt]/gebeten [ɡəbéːtən]) ......
pfle・gen(*) [pfléːɡ°ən プフれーゲン] [動] (00:pflegte/gepflegt 1 (他) (h) ➊ (00) ...... ➋ 00;雅189:pflog [pfloːk°] /gepflogen) ......
3.4.1.2 変化番号の次の ge は過去分詞のためのge..を加えないことを示す:
be•deu・ten [bədɔ́Ytən ベドィテン] [動] (01ge:bedeutete/bedeutet) ......
ge•fal・len*2 [ɡəfálən ゲファれン] [動] (128ge:gefiel [..fíːl]/gefallen) ......(この場合fallenの過去分詞と同形となる)
3.4.2. 分離動詞は見出し語の「分離線」で前つづりを区切り,基本的な語では変化形表示の「過去,過去分詞」を掲げた:
an|sa・gen [ánzaːɡ°ən アンザーゲン] [動] (00:sagte...an/angesagt) ......
3.4.3. 自動詞・他動詞・再帰動詞の別はそれぞれ(自)・(他)・(再)で示し,その2種以上にまたがるものは1・2・3で区分した.
fas・sen [fásən ファセン] [動] (00:fasste/gefasst 1 (他) (h) ➊ ⸨j-et4⸩(…4を)つかむ …… 2 (自) (h) ➊ ⸨+方向⸩(手を伸ばして…に)触れる …… 3 (再) (h) sich4) 心を落ち着ける ……
⸨ ⸩ 内のet,jは,それぞれ「事物」「人」を表す名詞・代名詞を,⸨方向⸩ などは方向を表す副詞や前置詞句を,j-etはjまたはetの意を,右肩の4などは格を示す.
3.4.4. 完了時称を作る助動詞haben,seinの別はそれぞれ (h),(s) で略記した.
fau・len [fáυlən] [動] (00 (自) (s, h) ......(ここではsein,habenともにありうることを示す)
flie・gen* [flíːɡ°ən フりーゲン] [動] (134:flog [floːk°]/geflogen 1 (自) ➊ (h, 移動s) ......(ここでは移動を表す場合にseinを用いるの意)
3.4.5. 不定詞と分詞:一般に不定詞が名詞的に「すること」を意味し,分詞が形容詞的に,現在分詞で「…しつつある」,過去分詞で自動詞なら「…した」,他動詞なら「…された」を意味する場合は,用例の中で扱うほか,名詞・形容詞などとして熟ししたものは,適宜「中見出し」とした:
le・ben [léːb°ən れーベン] [動] 1 (自) (h) ... 2 Le・ben [中] (-s/ ) ...
spie・len [ʃpíːlən シュピーれン] [動] (00:spielte/gespielt 1 (自) (h) ➊ a 遊ぶ ... 2 (他) (h) ... 3 spielend [形] たやすい: mit spielender Leichtigkeit\やすやすと∥et4 spielend schaffen\…4を楽々とやり遂げる.
3.4.5.1. 過去分詞の場合は,語形上abc順が多少とも離れがちなので,中見出しでは記事が正規のabc順による別の個所にあることを指示したことも多い:
bil・den [bíldən ビるデン] [動] (01:bildete/gebildet 1 (他) (h) ➊ ⸨et4⸩(…4を)形作る ...... 2 (再) (h) ⸨sich4⸩ ... 3 gebildet ⇒
ge•bil・det [ɡəbíldət ゲビるデト](⇒ bilden)1 [形] (-er/-est ➊ 教養のある ...... 2 Ge•bil・de・te [男] [女] (形容詞変化) 教養人;⸨複数で⸩ 知識階級.
3.5. 副詞
副詞は一般に無変化であるが,比較変化をするものには,形容詞と同様の表示を添えた:
gern [ɡεrn ゲルン] [副] (lieber/am liebsten) ......
3.6. 数詞
数詞は,それぞれ ⸨ ⸩ 内にその種類を記した
3.7. 代名詞・冠詞
代名詞・冠詞も,それぞれ ⸨ ⸩ 内にその種類と変化形式を添えた.
3.8. 前置詞
前置詞は [前] とし,それぞれ支配格と,冠詞・代名詞との融合形を記した:
aus [aυs アォス] 1 [前] ⸨3格支配;融合形:daraus, hieraus, woraus, auseinander ...⸩ ......
3.9. 接続詞
接続詞は [接] とし,それぞれ並列接続詞か従属接続詞かを付記した:
als [als アるス] [接] ⸨従属;定動詞後置⸩ ......(必要に応じて「副文」の定動詞の置き方にも触れた.
3.10. 間投詞
間投詞は,構文上の制約がないので,単に [間] と記した.
4. 語義と用例
4.1. 語義の分類
語義の分類はふつう➊,➋...で分類し,主要な語義には太字を用いたが,ほぼ同義のものはコンマ,やや異なるものはセミコロンで区切ってある:
An•sicht [ánzIçt アンズィヒト] [女] (-/-en) ➊ ((英)view) 意見,見解;ものの見方:...... ➋ ⸨単数で⸩ 一見:...... ➌ 眺め,風景;写真.
4.1.1. 品詞の区別(に準ずる場合)は「大分類」12...で示した:
ab•seits [ápzaIts] 1 [前] ⸨2格支配⸩ ... 2 [副] ... 3 Ab•seits [中] (-/-) ...
4.1.2. 必要に応じて「小分類」ab...を設けた場合もある:
Akt [akt アクト] [男](-[e]s/-e) ➊ a ((英)act) 行為,行動:...... b 儀式:...... c 性行為.➋ a 〘演劇 幕:...... b (寄席の)出し物,演目.➌ 美術〙 裸体画〈像〉,ヌード.
4.2. 語義・用法の補足
語義・用法の補足として,必要に応じて次の事項を加えた.
4.2.1. ((英)...)の形で,意味上対応する英語を掲げた.
4.2.2. ⸨…⸩ の形で,一般に語法上の留意事項を掲げた.
4.2.2.1. 名詞では, 主として「数」について:
Blech [blεç ブれヒ] [中] (-[e]s/-e) ...... ➋ ⸨単数で;集合的に⸩ 金管楽器
4.2.2.2. 動詞では,主として必要な「補足成分」の提示:
rau・ben [ráυbən ラオベン] [動] ...... 1 (他) (h) ➊ ⸨〔j3〕et4⸩(…3から…4を)奪う:......
4.2.2.3. 方言,位相上の限定を示し,( )内に参考となる同義語を記すことがある:
Bir・ne [bÍrnə ビルネ] [女] (-/-n) ...... ➌ ⸨話⸩(Kopf)頭.
4.2.3. 〘 〙 の形で,訳語の分野名を掲げた.
4.2.4. (⇔)の形で参考となる対義語を掲げた場合がある:
ab•wärts [ápvεrts アプヴェルツ] [副] ((英)downward)(⇔aufwärts)下方へ,……
4.3. 用例
用例は(分類した) 語義ごとの:の後に挙げて,個々の用例は|で区分した.その性格が多少異なるものは∥で区分し,必要に応じて【…】で説明を施した:
An•lass(旧..laß) [ánlas アンらス] [男] (-es/..lässe [..lεsə]) ...... ∥【前置詞と】aus Anlass meines 60. Geburtstags\私の60歳の誕生日に当たって.
4.3.1. 動詞を含む句例にはドイツ語の特性による約束ごとがある:
4.3.1.1. 不定詞句の場合は,ドイツ語では動詞を最後に置く形で挙げる:
be•frei・en [動] ...... j4 aus dem Gefängnis befreien
4.3.1.2. 再帰代名詞は代表形としてsichを挙げるが,3人称と2人称敬称以外は人称代名詞を転用する:
är・gern [動] ...... 2 (再) (h) sich4 über j-et4 ärgern
4.3.1.3. 分離動詞の不定詞には,実用的見地から「分離線」を加えてある:
Bahn•hof ...... j4 am 〈vom〉 Bahnhof ab|holen
4.3.2. 同義の用例は / で並列し,「対話例」はその相互間を-で示した:
bit・te [bítə ビテ] [副](<ich bitte)...... Zwei Kaffee bitte! / Bitte, zwei Kaffee!\(喫茶店などで)コーヒーを二つ下さい.…… |Vielen Dank! - Bitte schön 〈sehr〉!\どうもありがとう-どういたしまして|......
4.3.3. 書名・曲名などは≪ ≫で囲み,訳語は『 』で対応させた:
al・so [álzo アるゾォ] [副]......≪Also sprach Zarathustra≫\『ツァラトゥストラはこう語った』(Nietsche)
4.3.4. 用例中の分離動詞の不定詞にも,念のため「分離線」を入れてある:
Bom・be [bɔ́mbə ボンベ] [女] ...... Bomben ab|werfen 〈legen〉\爆弾を投下する〈仕掛ける〉.
4.4. 成句
成句に類するものは,検索の便を図って一般の語義・用例とは別に,◆以下に太いイタリック体でまとめてある.
4.4.1. 成句類の配列は(細字の補足部分を除いた)最初の太字のabc順による:
Amt [amt アムト] ...... ◆seines Amtes walten ...... Das ist nicht deines Amtes. ...... Das ist nicht meines Amtes. ...... in Amt und Würden sein ...... von Amts wegen
4.4.2. 成句類が多い場合はスペースの節約を図るため,名詞を含むものは名詞の項,名詞のないものは動詞の項,名詞も動詞もないものは形容詞の項にまとめた.
4.4.2.1. どの語にあるか紛らわしいものは,記事のある語を参照できるようにした.
ab [ap アプ] ...... ◆ab und zu / ab und an 時折;ときどき.von et3 ab 〈an〉\⇒von ◆
5. 語源
語義・用例の後で[ ]内に記し,また語誌的な囲み記事を 語源 として記した:
Griff ......[◇greifen](Griffはgreifenに由来する名詞)
blei・ben ......[◇英語:leave;⇒elf 語源](英語のleaveと同系.またelfの項の 語源 に関係記事がある)
6. 語彙の生産性
⇒ 1.4.2.7
6.1. 複合語の構成要素として利用される主な語には複合した例を挙げた:
Arzt ...... 〔複合〕 Augenarzt 眼科医.Facharzt 専門医 ……
6.2. 分離動詞の基礎動詞では,本書に採録した見出し語を紹介しておいた:
hö・ren ...... ab|-, an|-, auf|- ......(定動詞がhörenだけでも,後置されたaufとともにauf|hörenの使われた場合がありうる)
6.3. その他,類語・機能動詞・言い換えなどの「囲み記事」を加えてドイツ語に関する情報の蓄積を助け,また記事量の多い語では,内容を要約した「メニュー」によって,検索の便を図った.
記号一覧
括弧の用途
〔 〕 | 省略可能 | 〔政治〕運動 |
〈 〉 | 交換可能 | 天候〈気温〉予測 |
⸨ ⸩ | 語法事項 | ⸨ふつう複数で⸩ |
( ) | 語形変化 | (-es/-e) |
〘 〙 | 訳語の分野 | |
( ) | 補足事項 | (ドイツの画家) |
【 】 | 用例説明 | 【分詞の形で】 |
[ ] | 語源指示 | [◇gut] |
《 》 | 欧文標題 | 《Faust》 |
『 』 | 和文標題 | 『ファウスト』 |
記号の用途
[男] | 男性名詞 |
[女] | 女性名詞 |
[中] | 中性名詞 |
[複] | 複数名詞 |
[動] | 動詞 |
[形] | 形容詞 |
[副] | 副詞 |
[前] | 前置詞 |
[接] | 接続詞 |
[間] | 間投詞 |
(自) | 自動詞 |
(他) | 他動詞 |
(再) | 再帰動詞 |
(付) | 付加語的用法で |
[副] | 副詞的用法で |
(述) | 述語的用法で |
(女) | 女性形 |
(小) | 縮小形(指小形) |
(略) | 略語形 |
(例) | 例えば |
(英) | 意味上対応する英語 |
記号 | |
⸨略⸩ | 略語 |
配列該当箇所に掲出 | |
現在分詞 | |
過去分詞 | |
〔関連〕 | 関連語 |
〔複合〕 | 複合語 |
分離動詞 | |
〔注意〕 | 文法的な注意事項 |
▲ | 注記 |
... | ドイツ語文の一部省略 |
… | 日本語文の一部省略 |
.. | ドイツ語単語の一部省略 |
◆ | 成句類 |
◇ | 語源上関連する語 |
⇒ | 参照 |
⇔ | 対義語 |
- | 対話区分 |
| | 分離動詞の分離線,用例区分 |
∥ | 用例の大きい区分 |
/ | 変化区分,記号区分 |
< | 由来表示 |
= | 同等 |
• | 語構成区分 |
・ | 分綴点,記号区分 |
略語
位相に関するもの
⸨話⸩ | 口語的表現 |
⸨雅⸩ | 雅語・詩語 |
⸨方⸩ | 方言 |
⸨隠⸩ | 隠語 |
⸨俗⸩ | 俗語 |
⸨戯⸩ | 戯語 |
⸨書⸩ | 文書用語 |
⸨官⸩ | 官庁用語 |
⸨卑⸩ | 卑語 |
⸨古⸩ | 古語 |
(以上のほかは全書してある:⸨学生⸩⸨軽蔑⸩など) |
語義分野に関するもの
〘工〙 | 工学・工業 |
〘坑〙 | 鉱山用語 |
〘商〙 | 商用語 |
〘理〙 | 理学一般・物理 |
〘医〙 | 医学・解剖 |
〘動〙 | 動物 |
〘植〙 | 植物 |
〘数〙 | 数学 |
〘電〙 | 電気 |
〘建〙 | 建築 |
〘海〙 | 海事・航海 |
〘織〙 | 紡績・織物 |
(以上のほかは全書してある:〘狩猟〕〘服飾〕など.ただし神話は〘ギリシア神〙のように略してある) |
略字
j | ある人 |
et | ある事物 |
j-et | ある人または事物 |
(以上右肩の数字は格:j3=人の3格) | |
sein | その人自身の |
過去分詞にgeがつかない |