マハーデーバ(英語表記)mahādeva

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「マハーデーバ」の意味・わかりやすい解説

マハーデーバ
mahādeva

大いなる神を意味するサンスクリット語ヒンドゥー教では特にシバ神を尊称していう。シバ神は『リグ・ベーダ』ではルドラ (暴風神) と呼ばれていたが,ルドラはまたマハーデーバとも呼ばれていた。漢訳仏典では大天と訳される。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のマハーデーバの言及

【インド神話】より

…ブラフマーはウパニシャッド哲学の最高原理ブラフマン(中性原理)を神格化したもので,宇宙創造神,万物の祖父(ピターマハ)として尊敬されるが,他の2神のように幅広い信仰の対象となることはなかった。シバ神は,《リグ・ベーダ》においてはそれほど重要でなかった暴風神ルドラと同一視され,また,ハラ,シャンカラ,マハーデーバ,マヘーシュバラなどとも呼ばれる。かつて海中から猛毒が現れ,世界を焼き尽くしそうになったとき,シバはそれを飲んだ。…

【シバ】より

…ビシュヌやブラフマー(梵天)と並ぶヒンドゥー教の主神。《リグ・ベーダ》のルドラと同一視され,ハラHara,シャンカラŚaṃkara,マハーデーバMahādeva(大天),マヘーシュバラMaheśvara(大自在天)などの別名を有する。彼はまた世界を救うために,太古の〈乳海攪拌〉の際に世界を帰滅させようとする猛毒を飲み,青黒い頸をしているので,ニーラカンタNīlakaṇṭha(青頸(しようきよう))と呼ばれる。…

【大天】より

…生没年不詳。サンスクリットでマハーデーバMahādevaという。アショーカ王の子マヒンダ(前3世紀)の師で,アショーカ王が師のモッガリプッタ・ティッサの提唱にしたがい,インド各地に仏教伝道師を派遣したとき,マヒサマンダラMahisamaṇḍala(ナルマダー川の南方あたり)に赴いたとされる。…

※「マハーデーバ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android