共沸点(読み)きょうふつてん

精選版 日本国語大辞典 「共沸点」の意味・読み・例文・類語

きょうふつ‐てん【共沸点】

〘名〙 二成分以上からなる混合液体蒸留で、液体の組成と発生した蒸気の組成とが一致したときの沸点。極大共沸点と極小共沸点がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の共沸点の言及

【共沸混合物】より

…一般に,溶液を蒸留するとその蒸気組成は元の組成よりずれて一方の成分に富むようになるので,溶液の組成はしだいに他成分のほうにずれ,それに応じて沸点も連続的に変化していく。しかし,特定の組成をもったある種の溶液では蒸気の組成と溶液の組成とが同じになり,組成変化することなく一定温度(共沸点という)で沸騰し,あたかも純粋液体のごとく振る舞う。この現象を共沸azeotropy(ギリシア語の〈沸点を変えない〉に由来)と呼び,その組成の溶液を共沸混合物(アゼオトロープ)という。…

【共沸蒸留】より

…エチルアルコール(沸点78.32℃)は水(沸点100℃)と最低共沸混合物(共沸点78.17℃,エチルアルコール96重量%)をつくる。共沸混合物では液とそれに平衡な蒸気とが同じ組成であるので,普通の蒸留ではエチルアルコールをこれ以上の濃度にすることはできない。…

※「共沸点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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