沸点(読み)ふってん

百科事典マイペディアの解説

沸点【ふってん】

液体を加熱していくとき,その液体の飽和蒸気圧飽和蒸気)が外圧と等しくなると液体沸騰する。このときの温度を沸点または沸騰点という。圧力が低くなると沸点は下がる。一定圧力のもとでの沸点は各液体に固有の値であり,通常1気圧における値を単に沸点という。1気圧での水の沸点を100℃と定め,温度目盛の基準の一つとされる。→沸点上昇
→関連項目蒸留

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大辞林 第三版の解説

ふってん【沸点】

液体物質の飽和蒸気圧が外圧と等しくなって、沸騰し始める温度。通常は一気圧での値をいい、その物質の固有の定数となる。水の場合は摂氏100度(正確には摂氏99.974度)。bp と略記される。沸騰点。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

沸点
ふってん
boiling point

液体が沸騰する温度。沸騰点ともいう。厳密には一定圧力のもとで飽和蒸気とその液体とが平衡を保って共存する温度のことであるが、普通、圧力は1気圧をとることが多く、その液体の蒸気圧が1気圧になる温度といってもよい。しかし、一般に沸点はのように圧力に強く依存し、その関係はクラウジウス‐クラペイロンの式で与えられる。中の曲線DFは水の沸点と圧力の関係を示すものであるが、この曲線の、ある特定の温度と圧力での勾配(こうばい)dT/dPは、水蒸気と水との比体積の差ΔVと、水が水蒸気に変わるために必要な熱量、すなわち蒸発熱(気化熱ともいう)ΔHと次式によって結び付けられる。

なお、このようなクラウジウス‐クラペイロンの式はの曲線CD(昇華温度と圧力の関係)、およびDE(氷点と圧力の関係)においても成り立つものである。溶液の場合、その沸点は溶質の溶解量によって変化することが知られており、溶質を加えることによって溶媒の沸点が上昇する現象は沸点上昇とよばれる。希薄溶液の沸点の変化量は溶質のモル数に比例して上昇し、その比例定数は溶媒のみによって決まり溶質の種類によらないことが知られている。[平野賢一]

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精選版 日本国語大辞典の解説

ふっ‐てん【沸点】

〘名〙 (Kookunt, Kokendpunt、boiling point訳語) 液体が沸騰しはじめるときの温度。外気圧の増減によって上下し、一定の外気圧では液体に固有の値をとる。普通、一気圧における値をいい、特に水の沸点は温度目盛の定点の一つで摂氏一〇〇度。沸騰点。〔遠西奇器述(1854‐59)〕
[語誌](1)蘭学資料で「沸点」を意味する訳語としては、「植学啓原‐三」(一八三三)に「滾湯点(コーケンドピュント)」、「舎密開宗‐内」(一八三七‐四七)に「沸度」、「気海観瀾広義‐一〇」(一八五一‐五八)に「沸湯点」などがあり、一定していない。
(2)明治の英学の時代になっても、はじめは「沸騰点」が使われており、「沸点」が一般化するのは、明治三〇年以降か。

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世界大百科事典内の沸点の言及

【沸騰】より

…この液体内部から起こる気泡の形成を伴う気化現象を沸騰という。沸騰の起こる温度を沸点(または沸騰点。記号ではboiling pointの略でbp)という。…

※「沸点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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