卯腹辰股寅背中(読み)うはらたつももとらせなか

精選版 日本国語大辞典 「卯腹辰股寅背中」の意味・読み・例文・類語

うはらたつもも【卯腹辰股】 寅背中(とらせなか)

灸をすえるのを忌む日と、からだの部位との関係を示したことわざ。卯の日は腹に、辰の日は股に、寅の日は背中に、未の日は頭に、申の日は尻に灸をすえるのを避けること。うはらたつもも。卯腹辰股寅背中未(ひつじ)の頭(かしら)に申(さる)の尻。
歌謡・松の落葉(1710)二「卯腹辰腿寅脊中(ウハラタツモモトラセナカ)といひて笑み顔(がほ)の」
[補注]「拾芥抄‐養生部第三九」に時、日、年によって身体の各部分を移動する人の神があり、その場所に鍼(はり)や灸(きゅう)をすえることを忌むという説があるが、この種の陰陽道(おんみょうどう)禁忌が「鍼灸聚英」などの鍼灸書に取り入れられて、江戸時代に流布した。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android