次郎冠者(読み)ジロウカジャ

デジタル大辞泉 「次郎冠者」の意味・読み・例文・類語

じろう‐かじゃ〔ジラウクワジヤ〕【次郎冠者】

狂言役柄の一。太郎冠者に次ぐ立場人物

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世界大百科事典(旧版)内の次郎冠者の言及

【太郎冠者】より

…太郎冠者の性格・人間像は個々の演目により異なるが,概して,臆病,横着,粗忽,放縦,酒好き等の特性ゆえに主人の怒りを買い,ときに才気と知恵を発揮して主人をしのぎ,状況に応じて率直,機敏な反応を示す豊かな感受性と人間性を示すなど,庶民的人間像に普遍的な心理や性癖を備えているといえる。なお,《附子(ぶす)》《樋(ひ)の酒》《棒縛》《鳴子》《狐塚》《文荷(ふみにない)》など太郎冠者をシテとする狂言には,太郎冠者の後輩として次郎冠者なる召使が登場する演目があり,この場合の次郎冠者は,太郎冠者を補佐して演技やせりふの重複・反復を効果的に生かしたり,ときに太郎冠者の分身的役割を果たしたりする。狂言【羽田 昶】。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」