デジタル大辞泉
「級長戸辺命」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
しなとべ‐の‐みこと【級長戸辺命】
(「べ」は「め(女)」の変化したもの) 「日本
書紀」一書に見える神。風の女神。伊奘諾
(いざなぎ)・伊奘冉
(いざなみ)二神の子とされる。しなつひめのかみ。しなとべ。
※書紀(720)神代上(丹鶴本朱訓)「乃ち吹撥
(ふきはら)ふ気
(いき)神と化為る。号を級長戸辺命
(シナトヘノミコト)と曰す。亦は
級長津彦命(しなつひこのみこと)と曰す。是れ風の神なり」
[
補注]「書紀‐神代上」の例を
古来「級長戸辺
(しながとべ)」と訓んできたものもある(兼方本訓等)が、
誤読である。また、「日本書紀」の
編者は「しなとべのみこと」のまたの名を「しなつひこのみこと」としたが、元来は「しなとべ=風の女神」と「しなつひこ=風の男神」とは男女一対の風の神であったものと考えられる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報