アクラシス(その他表記)celluer slime mo(u)ld
Acrasis

改訂新版 世界大百科事典 「アクラシス」の意味・わかりやすい解説

アクラシス
celluer slime mo(u)ld
Acrasis

土壌や腐植葉などに普通に見られる変形菌門アクラシス目の代表的な菌である。細胞性粘菌類,細胞性変形菌類ともいう。細胞は真核細胞で,従属栄養を営むが,単核のアメーバ状の栄養細胞があり,これが固形物を摂取し,体内消化する。アメーバは分裂して増え,条件が適すると多数のアメーバが集合し,融合することなく偽変形体pseudoplasmodiumとなり,全体があたかも一つの体のように行動し,多細胞生物のように見える。やがて,その偽変形体にソロカープsorocarpという子実体が形成される。子実体の柄は細胞性あるいは非細胞性で,その先端個々のアメーバが膜をかぶった胞子塊ができる。胞子は離脱して発芽し,再び1個のアメーバを生ずる。このような簡単な生活史をもつが,有性生殖はよくわかっていない。栄養物を溶液で吸収する真正菌類とは区別される。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む