アセトスポラ類(読み)あせとすぽらるい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アセトスポラ類」の意味・わかりやすい解説

アセトスポラ類
あせとすぽらるい

動物分類上、アセトスポラ門Ascetosporaを構成する単細胞性の微小動物群。多くは10マイクロメートル前後で、その大部分が、従来の分類体系では原生動物門略胞子虫亜綱に分類されていたものである。この動物群は、いまもって生活史に不明の点が多く、分類学上の位置は確定していない。カキカニなどいろいろな無脊椎(むせきつい)動物に寄生して、ときに組織破壊などをおこし、これらの動物に被害を与える。多核の大形プラスモジウムから、核融合減数分裂などの経過をとって2細胞以上からなる(または一細胞性)胞子を形成するが、極嚢(きょくのう)や極糸(きょくし)は形成しない。Minchinia属やParamyxa属などが知られている。

小山 力]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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