小山(読み)コヤマ

デジタル大辞泉 「小山」の意味・読み・例文・類語

こ‐やま【小山】

小さい山。低い山。
[類語]高山山岳山山山並み連山連峰山脈山塊山系山地・山岳地帯・名山秀峰高峰最高峰高嶺大山巨峰主峰霊山霊峰

おやま〔をやま〕【小山】

栃木県南部の市。中世は小山氏城下町江戸時代日光街道の宿駅として発展。鉄道交通の要地。電機などの工業が盛ん。人口16.4万(2010)。

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精選版 日本国語大辞典 「小山」の意味・読み・例文・類語

こ‐やま【小山】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 小さな山。低い山。丘。また、小さな山の形にしたもの。
      1. [初出の実例]「郡家の東北の辺(ほとり)、田の中にある墪(こやま)、是なり」(出典:出雲風土記(733)意宇)
    2. 風呂をいう。
      1. [初出の実例]「友が出来・内で小山を焚く長家」(出典:雑俳・後の栞(1816))
    3. こやまうちわ(小山団扇)」の略。
      1. [初出の実例]「直は直だけ・小山の風を誉る妾」(出典:雑俳・かがみ磨(1814))
  2. [ 2 ]
    1. [ 一 ] 大阪府藤井寺市北西部の地名。大和川の南岸にあり、江戸時代は小山団扇(うちわ)の産地として知られた。小山城跡がある。
    2. [ 二 ] 静岡県中南部、吉田町片岡の古地名。大井川の旧流路に臨む要害の地で、武田氏の小山城があった。

しょう‐ざんセウ‥【小山】

  1. 〘 名詞 〙 小さい山。
    1. [初出の実例]「人含大王徳、地若小山基」(出典:懐風藻(751)初秋於長王宅宴新羅客〈調古麻呂〉)

お‐やまを‥【小山】

  1. 〘 名詞 〙 小さな山。低い山。こやま。
    1. [初出の実例]「がまふ野の玉のを山に住む鶴の千年は君が御代の数なり〈よみ人しらず〉」(出典:拾遺和歌集(1005‐07頃か)賀・二六五)

おやまをやま【小山】

  1. 栃木県南部の地名。中世以来、小山氏の城下町として発展。日光街道の宿駅および思川の河港(乙女河岸)として栄えた。JR東北新幹線・東北本線両毛線、水戸線が結ばれる交通の要地。県下有数の工業都市。昭和二九年(一九五四)市制。

こやま【小山】

  1. 姓氏の一つ。

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日本歴史地名大系 「小山」の解説

小山
おやま

南北朝時代頃からみえる地名。現高城町桜木さくらぎに小山の遺称があり、中世の小山城は地元では「こやま」とよばれる。南北朝末期、九州探題今川了俊によって派遣された今川満範は、高城を基盤に国人を組織化し島津氏と対抗した。年未詳九月七日の今川満範書状(禰寝文書)によれば、樺山かばやま(現三股町)攻めを行った際に野伏が出なかったため、石寺いしでら(現同上)などの山人を案内者に四〇〇人を差向け、自身は「小山城」に移っている。

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改訂新版 世界大百科事典 「小山」の意味・わかりやすい解説

小山[市] (おやま)

栃木県南部にある市。1954年小山町と大谷村が合体,市制。人口16万4454(2010)。市の主要部は思(おもい)川の東岸にあり,中世以来の小山氏の城下町で,江戸時代は日光道中宿場町,思川水運の河港として栄えた。明治以降は東北本線から両毛線と水戸線が分かれ,国道4号線と50号線が交差する交通の要地となり,地方物資の集散地として農産物加工業が発達した。伝統産業の結城紬のほか醸造,製粉,製菓などの食料品工業,第2次世界大戦後の高度成長時代に造成された工業団地に電機,自動車部品,通信機,金属,建設機械およびアルミニウム工業などが進出して,県内2位の工業生産額(1995)を示す工業都市に発展した。東京から約70kmで通勤圏内にあり,東北新幹線の大宮の次の停車駅として東京への時間距離はさらに短縮された。
執筆者:

下野国の日光道中の宿駅。《和名抄》に都賀郡小山郷と見える。小山政光が思川東岸の丘陵に築いた小山城(祇園城)は1590年(天正18)小田原征伐に伴い小山氏が滅亡して破却された。3万3000石を与えられて小山城を再興した本多正純は1617年(元和3)日光造営工事を指揮したので,思川の乙女河岸で陸揚げされた資材は小山,壬生(みぶ)経由で送られた。正純は19年宇都宮に移り,小山城は廃され,小山は以後日光道中の宿場として重視された。足利,佐野方面から結城への街道との交点でもあり,宿の北の外れの喜沢村から壬生通りが分岐するため,〈五方追分け〉といわれた要地であった。宿の東側を流れる思川には,野州南部の米や諸商品を積み送る河岸がいくつもあり,小山には2・7の六斎市が立った。19世紀初頭の文化初年には,家数453軒,人口1475人,旅籠屋73軒で,近隣の諸宿の2倍近い規模の大宿であった。
執筆者:


小山[町] (おやま)

静岡県北東部,駿東郡の町。人口2万0629(2010)。富士山東麓に位置し,東は神奈川県,北は山梨県に接する。北西端は富士山頂付近に達し,北の丹沢山地,東の箱根外輪山,足柄山に囲まれ,町域の大部分が山林などで占められ,平地は少ない。しかし富士,箱根両山地に発する鮎沢川をはじめ多くの川が流れ,豊かな水資源を利用して,大規模な紡績工業が発達している。京浜地域に近く,用地,用水,交通などの立地条件に恵まれて,近年多くの工場が進出している。町の中央部を占める北郷地区は米作を主体とする農業地帯であるが,近年はゴルフ場,霊園などの開発が進み,富士スピードウェーも設置された。北西部の須走は富士山東口登山道の入口で,浅間神社がある。かつては駿河国から籠坂峠をこえて甲斐国に至る交通の要衝で,戦国時代には関所が設けられていた。現在は陸上自衛隊富士学校,東富士演習場などが設けられ,レジャー施設も多い。JR御殿場線,国道138号,246号線,東名高速道路が通る。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「小山」の意味・わかりやすい解説

小山(市)
おやま

栃木県南部にある工業都市。1954年(昭和29)小山町と大谷(おおや)村が合併して市制施行。1963年間々田(ままだ)町と美田(みた)村、1965年桑絹(くわきぬ)町を編入。市域は鬼怒(きぬ)川、田川沿岸の東部低地、中央台地、思(おもい)川、巴波(うずま)川沿岸の西部低地の三つに地形的に分けられる。国道4号と新4号バイパス、50号が通じ、JR東北新幹線のほか、東北本線(宇都宮線)と両毛線、水戸線がそれぞれ交差する交通の要地でもある。1155年(久寿2)に藤原秀郷(ひでさと)の子孫小山政光(まさみつ)(生没年不詳)が思川東岸に築いた小山城(祇園(ぎおん)城)を中心に開け、江戸時代には小山宿、間々田宿は日光街道の宿場町、乙女(おとめ)は思川水運の河岸(かし)として栄えた。工業は、第二次世界大戦前から立地していた製粉、製糸、製菓のほか、戦後の高度成長時代に造成された工業団地に、自動車部品、通信機、金属、電機、建設機械およびアルミニウム精錬工場などが進出して中堅工業都市として発展し、県内では屈指の工業都市となった。東京から約70キロメートルの距離で東京通勤圏に組み入れられ、1982年の東北新幹線の開通とともに、大宮の次の停車駅としてこの傾向は急速に進んでいる。また、茨城県結城(ゆうき)市と境を接し、結城紬(つむぎ)の織りは農家の副業として旧桑絹町で50%強に及んでいた。後継者育成のために紬織物技術支援センターが設立されている。また、市内には白鴎(はくおう)大学、関東職業能力開発大学校、小山工業高等専門学校がある。国指定史跡の摩利支天塚古墳(まりしてんづかこふん)・琵琶塚古墳(びわづかこふん)、同じく国指定史跡の小山氏城跡(鷲(わし)城跡・祇園城跡・中久喜(なかくき)城跡)のほか、間々田の蛇祭(ままだのじゃまつり)(5月5日)は奇祭として知られる。面積171.75平方キロメートル、人口16万6666(2020)。

[村上雅康]

『小山市教育研究所編『小山の自然と社会』(1965・小山市)』『『小山市史』全10巻(1978~1987・小山市)』



小山(町)
おやま

静岡県北東端、駿東郡(すんとうぐん)にある町。1912年(大正1)六合(ろくごう)村と菅沼(すがぬま)村が合併して町制施行。1955年(昭和30)足柄(あしがら)村、1956年北郷(きたごう)村と須走(すばしり)村を編入。JR御殿場(ごてんば)線、国道246号、東名高速道路が並行して走り、138号が須走を経て富士吉田市へ至る。東富士五湖道路の須走インターチェンジがある。町域は東西に長く、西部は富士山頂から広がる裾野(すその)、北は三国山、東は箱根外輪山と足柄山地に囲まれ、その間を流れる鮎沢川(あゆさわがわ)に沿って集落が発達している。1896年(明治29)鮎沢川の豊富な水流を利用して富士紡績工場(現、フジボウ愛媛小山工場)が設置され、町は紡績工場の町となった。富士小山工業団地、ハイテクパーク富士小山などが造成され、自動車部品、アルミ製缶の工場が立地。農業は、米作を中心にワサビ、キノコ類などの栽培も行われている。ゴルフ場、富士霊園、富士スピードウェイ、足柄峠など観光資源も多い。小山町は坂田金時(きんとき)(金太郎)の生誕地とされ、「金太郎まつり」が行われる。また、西部は自衛隊東富士演習場の一部となっていて、自衛隊富士学校もある。面積135.74平方キロメートル(境界一部未定)、人口1万8568(2020)。

[川崎文昭]

『『小山町史』全9巻(1990~1998・小山町)』


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百科事典マイペディア 「小山」の意味・わかりやすい解説

小山[市]【おやま】

栃木県南端の市。1954年市制。思川,巴波(うずま)川など渡良瀬川支流の沖積平野を占める。中心市街は日光街道の宿場町,市場町,思川の河港として栄え,明治以降は東北本線,両毛線,水戸線の交差する交通の要衝となり,1982年東北新幹線が通じた。交通の便と電力,水に恵まれて在来の醸造,木工,製粉のほか,近年は工業団地の造成が進み,機械・自動車部品・金属工業を中心に製造品出荷額で5974億円(2003)を上げ,県内5位の工業都市となっている。農村部は水田が広く,桑苗栽培,畜産,結城紬(ゆうきつむぎ)生産が行われる。KDDI小山国際通信センターがある。東日本大震災で,市内において被害が発生。171.76km2。16万4454人(2010)。
→関連項目壬生通り両毛線

小山[町]【おやま】

静岡県北東部,駿東(すんとう)郡の町。酒匂(さかわ)川上流部と富士山東斜面を占め御殿場線が通じる。明治中期以後紡績工業が発達。西部の須走(すばしり)は富士山の登山口で,陸上自衛隊富士学校,富士スピードウェイがある。135.74km2。2万629人(2010)。

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日本の企業がわかる事典2014-2015 「小山」の解説

小山

正式社名「小山株式会社」。英文社名「KOYAMA CORPORATION」。金融業。明治26年(1893)創業。昭和37年(1962)設立。本社は奈良市大森町。寝具リース会社。ホテル・医療機関・福祉施設などに寝具・各種備品を提供。介護用品のレンタル・販売も行う。

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事典・日本の観光資源 「小山」の解説

小山

(岡山県久米郡美咲町)
日本の棚田百選」指定の観光名所。

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