アホロテトカゲ(読み)あほろてとかげ(その他表記)two-legged worm lizard

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アホロテトカゲ」の意味・わかりやすい解説

アホロテトカゲ
あほろてとかげ
two-legged worm lizard

広義には爬虫(はちゅう)綱有鱗目(ゆうりんもく)アホロテトカゲ科に属するトカゲの総称で、狭義にはそのうちの1種をさす。同科Bipedidaeはメキシコ西部を中心に分布するミミズ形のトカゲで、ミミズトカゲ類のうち前肢がある唯一のグループとして3種を含む。

 カリフォルニア半島に産する種のアホロテトカゲBipes biporusは同科の代表種として知られている。全長約20センチメートル、体は淡いピンク色で、尾が短く先端が円みを帯びて終わっている。指には長いつめがあり、体のわりには大きな前肢が前向きについているため、現地では「大きな耳がある小さなトカゲ」とよばれている。前肢は180度回転し、これで海岸の砂地トンネルを掘って生活している。餌(えさ)は昆虫類の幼虫などである。

[松井孝爾]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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