精選版 日本国語大辞典 「幼虫」の意味・読み・例文・類語
よう‐ちゅう エウ‥【幼虫】
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昆虫類が卵から孵化(ふか)してから蛹(さなぎ)または成虫(親)になるまでの子供の期間をいい、動物一般の幼生にあたる。昆虫は一般に卵内で胚(はい)が発育し、幼虫体ができあがると、卵殻を破って外に出てくるが、この時点以後が幼虫期であって、餌(えさ)を食べて成長する。後胚子(こうはいし)発生というのはこのことである。幼虫は成長する途中で何回か脱皮をするが、第1回の脱皮までが第一齢、脱皮後が第二齢、最後の幼虫期が終齢とよばれる。完全変態の昆虫では幼虫は最後の脱皮をして蛹になるが、その直前の、摂食をやめて動作が鈍くなった時期を前蛹(ぜんよう)prepupaとよぶことがある。不完全変態の昆虫では蛹の時期がなく、最後の脱皮で成虫になるが、幼虫と成虫の形態の差異がそれほど著しくなく、幼虫期後半になると胸背部後方の両側にはねの原基(芽)が現れ、脱皮するごとに大きくなるので、厳密にいうときは完全変態の場合の幼虫と区別して若虫(わかむし)(ニンフnymph)とよぶ。
幼虫は種類によって異なった発生段階で孵化し、かなり生活に適応した形をとるため、体形も多様であるが、大別して次の四型がある。(1)多脚型 イモムシ、アオムシ、毛虫のように胸脚のほかに腹脚がある(鱗翅(りんし)類、ハバチ類など)。(2)少脚型 胸脚のみで腹脚がないナガコムシ型とジムシ型(甲虫類、脈翅類など)。(3)無脚型 ウジムシ型のように脚(あし)がない(膜翅類、双翅類など)。(4)原脚型 胚子型(一部の寄生バチ)。
同じ種類の幼虫は、成長の過程で普通、体形に著しい変化がないが、なかには脱皮するたびに体形が著しく変わるツチハンミョウやオオハナノミのようなものもあり、過変態とよばれる。また、水生の幼虫には体の両側や尾端に気管鰓(さい)をもつものが少なくなく、尾端に呼吸管をもつものもある。
[中根猛彦]
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…多細胞動物の発生過程において,胚期の終了にあたり,みずから捕食して独立の生活を営むようになった段階のもののうち,成体とは異なる体制や行動を示すものをいう。昆虫ではこれを幼虫と呼ぶ。幼生の段階は個体発生の過程に不可欠なものではなく,全動物門を見わたしても,幼生の段階を経る発生様式(間接発生)をとるものはむしろ少数派といえる。…
※「幼虫」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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