アメリカン・タバコ(読み)あめりかんたばこ(その他表記)American Tobacco Co.

日本大百科全書(ニッポニカ) 「アメリカン・タバコ」の意味・わかりやすい解説

アメリカン・タバコ
あめりかんたばこ
American Tobacco Co.

19世紀末から20世紀初頭にかけて、巨大トラストを形成したアメリカのたばこメーカー。1890年設立。1911年の反トラスト法違反による分離解体ののちも、たばこ製造の大手企業として発展を遂げる。1960年代後半以降、嫌煙運動の広がりに対処して事業を多角化経営の中心を非たばこ事業に移し、1969年にはアメリカン・ブランズ社名を変更した。1990年代に入ってたばこ事業からは完全撤退、総合消費財メーカーへの転換を果たした。1997年にフォーチュン・ブランズへと社名変更。

[編集部]

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世界大百科事典(旧版)内のアメリカン・タバコの言及

【アメリカン・ブランズ[会社]】より

…本社ニューヨーク。1890年アメリカのタバコ王J.B.デュークが紙巻きタバコ会社5社を統合してアメリカン・タバコ社American Tobacco,Co.を設立したのに始まる。同社は1904年コンソリデーテッド・タバコ社,コンティネンタル・タバコ社と合併したが,11年反トラスト法により分割された。…

【タバコ(煙草)】より

…1904年には,日本の民営タバコの輸出総額は年間270万円に達した。 1890年アメリカの5社で組織したアメリカン・タバコ会社は,世界的なタバコ・トラストとして名をはせていたが,日本ならびに東洋へ進出する方策として,日本の有力業者の村井兄弟商会と提携を図り,99年日米が半額ずつの出資で,資本金1000万円の(株)村井兄弟商会が設立された。これを機として東西の両雄の岩谷と村井は,これまでの対抗意識をさらに燃やして激しい広告・宣伝合戦をくり広げた。…

【B.A.T.インダストリーズ[会社]】より

…本社ロンドン。アメリカのタバコ王デュークJames Buchanan Duke(1856‐1925)のアメリカン・タバコ会社American Tobacco Co.とイギリスのインペリアル・タバコ会社Imperial Tobacco Co.Ltd.などのタバコ会社の事業を継承するブリティッシュ・アメリカン・タバコ会社British‐American Tobacco Co.Ltd.として1902年に設立された。11年アメリカの独占禁止法により,アメリカン・タバコ会社が株式を手放したため,完全にイギリスの会社となった。…

※「アメリカン・タバコ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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