アメリカ障害者法(読み)アメリカしょうがいしゃほう(その他表記)Americans with Disabilities Act; ADA

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アメリカ障害者法」の意味・わかりやすい解説

アメリカ障害者法
アメリカしょうがいしゃほう
Americans with Disabilities Act; ADA

障害者差別を禁止するアメリカ合衆国の法律。1990年7月制定。「障害をもつアメリカ人法」ともいう。心身に病気や障害をもつ人々の社会に参加する権利を保障し,政府,企業,公共・民間施設の運営者に対して必要な条件の整備を義務づけた。心身障害者の増加と根強い社会的差別を背景に,全米障害者評議会 National Council on Disability; NCDが 1986年に法制化を提起した答申書『自立へ向かって』Toward Independenceに基づく。雇用,公共交通機関,公共施設や建築,通信といったサービスに関する差別禁止条項が定められている。アメリカにおける差別撤廃運動の一つとして,1964年の公民権法,1973年のリハビリテーション法以来の画期的な法律と高く評価された。またユニバーサルデザインが発展するきっかけとなった。

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