ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「アルミ青銅」の意味・わかりやすい解説 アルミ青銅アルミせいどうaluminium bronze アルミニウム Alを5~12%含む銅合金。強靭で耐食性,耐摩耗性がよいので,車両機械,化学工業用に応用が広い。 Alが約 10%まではα固溶体合金で,冷間で鍛造,圧延できるが,Alが 10%以上になると硬い β' 相 (金属間化合物 AlCu3 ) が析出し,それがさらに硬い γ' 相 ( Al4Cu9 ) を含む組織に共析するので,冷間加工ができなくなる。これをアルミ青銅の自己焼鈍効果といい,大型鋳物の徐冷過程で著しい難点である。実用合金では鉄,マンガン,ニッケルなどを少量添加してこれを防ぐ。ハイアルブロンズ (HB) 合金,アームズブロンズ (AMB) 合金がこれで,鋳物として船舶用プロペラに用いられる。また Alが5%のものは色沢が金に似ているので,美術鋳物,箔,粉などに模造金として使われる。本物の金を5%程度加えたものは一層よい。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by