ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「自己焼鈍効果」の意味・わかりやすい解説 自己焼鈍効果じこしょうどんこうかself-annealing effect (1) 低融点金属には強加工により一時的に加工硬化しても数時間で再結晶により軟化するものがある。これを自己焼鈍という。純金属の融点絶対温度 TmK ,最低再結晶絶対温度 TcK とすると,Tc≒0.4Tm の関係がある。したがって,たとえば融点 Tm=600K (327℃) の鉛の Tc は 240K (-33℃) なので,常温で再結晶による自己焼鈍を示す。 (2) アルミニウム Al 8~11%のアルミ青銅を鋳造するとき,砂型で冷却速度が遅いと硬い共析析出物 Cu9Al4 が粗大化してもろくなる現象をアルミ青銅特有の自己焼鈍という。鋳造後早く砂型から取出して急冷するか,金型鋳物にすると防ぐことができる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by