岩石学辞典
「イタコルマイト」の解説
イタコルマイト
最初に17世紀にブラジルからヨーロッパに持ってこられた岩石で,カッセンディによって記載された[Cassendi : 1655, Eschwege : 1832].この岩石は片理の著しい珪岩で,ある程度の撓みやすさを持っており,石英粒の間に雲母,緑泥石,滑石が含まれている.変成岩と考えている研究者もいる[Pettijohn, et al. : 1975].ブラジルのイタコルミ(Itacolmi)地方に産出する.このような容易に曲げられる石はその後ブラジル,インド,アメリカ,ロシア,フランスなどで産出が知られているが,地域にかかわらず曲がりやすい石英片岩を一般にイタコルマイトと呼んでいる.イタコルマイトは大部分が細粒の石英で,その間に白雲母が配列し,他に緑泥石,滑石などが含まれ,砂岩の変成した片状の変成岩と考えられている.岩石が曲がる原因は石英粒の間に存在する雲母と考えられているが,他にも様々な考えがある.
出典 朝倉書店岩石学辞典について 情報
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イタコルマイト
itacolumite
薄板状にしたときに著しい撓とう油性を示すコーツァイト(珪岩)のこと。石英粒子はよくかみ合っているが,各粒子境界に一様な狭い空隙があり,粒子は一定の範囲で可動できる。名称はブラジルのMinas Gerais州Itacolumi山に由来。ブラジルおよびアパラチア産は変成コーツァイト(雲母質片状コーツァイト),インド産は堆積成コーツァイト(石英質砂岩)で,ともに先カンブリア界。和名でこんにゃく石と称されることがあるが適切な語ではない。
執筆者:諏訪 兼位・鈴木 博之
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報
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