日本大百科全書(ニッポニカ) 「イニルチェク氷河」の意味・わかりやすい解説
イニルチェク氷河
いにるちぇくひょうが
Ледники Иныльчек/Ledniki Inïl'chek
天山(てんざん/ティエンシャン)山脈最大の谷氷河。キルギス共和国と中国新疆(しんきょう/シンチヤン)ウイグル自治区にまたがる天山山脈の主峰ポベーダ峰(7439メートル)と第2峰ハンテングリ山(6995メートル)との間にある。全長約71キロメートル、面積約600平方キロメートルで、末端高度は約2940メートルに及ぶ。ハンテングリ山を含むテングリ・タク山脈とポベーダ峰のあるコクシャール・タウ山脈との間を西流し、テングリ・タク山脈の北側を流下する北イニルチェク氷河との合流点付近では、メルツバッハ湖をつくる。
[小野有五]