エバート(英語表記)Evert, Chris

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「エバート」の意味・わかりやすい解説

エバート
Evert, Chris

[生]1954.12.21. フロリダ,フォートローダーデール
アメリカ合衆国のテニス選手。本名 Christine Marie Evert。年少の頃から父にテニスを教わった。15歳でトップ選手のマーガレット・コートを打ち負かし,1971年に最年少で全米オープンテニス選手権大会準決勝進出,翌 1972年にはウィンブルドン選手権大会の準決勝にも進出,その後プロに転じた。1974年全仏オープンおよびウィンブルドン選手権で初優勝する。翌 1975年全仏オープンで 2連覇を果たしたのち全米オープンを初制覇し,1978年に 4連覇を達成した。クレーコートを得意とし,全仏オープンでは 7回優勝。全米オープンで 6勝,ウィンブルドン選手権で 3勝,全豪オープンで 2勝と世界四大大会女子シングルスで輝かしい記録を樹立した。冷静沈着なプレーで対戦相手に威圧感を与えた。一時期クリス・エバート・ロイドと名のっていた。1989年に引退したのち,アメリカ代表チームのスペシャルアドバイザー,女子テニス協会 WTA会長(1982~91)を務めた。1995年国際テニス殿堂入り。

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