オガサワラシジミ(読み)おがさわらしじみ(その他表記)Celastrina ogasawaraensis

知恵蔵mini 「オガサワラシジミ」の解説

オガサワラシジミ

チョウ目シジミチョウ科の一種小笠原諸島(東京都)にのみ分布する日本固有種で、国の天然記念物。全長12~15ミリメートルほどと小型で、翅(はね)の表面はオスは暗青色で外縁部が黒く、メスは暗青色から黒色を帯びる。翅の裏側は灰白色後翅は青緑色をしており、黒色の小さな斑紋がまばらにある。主な生息地は自然林の残る山間部で、年に数回孵化し、幼虫は季節によって様々な植物の花のみを食べる。外来種の影響などで1980年代から個体数が急減し、2000年に環境省が絶滅危惧種に指定した。05年からは同省が飼育下での繁殖に取り組んできたが、20年に飼育していたすべての個体が死亡した。野生下では18年を最後に生息が確認されていないことから、日本固有のチョウの中で初の絶滅となる可能性が危惧されている。

(2020-9-1)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

百科事典マイペディア 「オガサワラシジミ」の意味・わかりやすい解説

オガサワラシジミ

鱗翅(りんし)目シジミチョウ科の1種。小笠原諸島に分布が限られる。幼虫はオオバシマムラサキ,テリハコブガシなどの花を食べる。国の天然記念物。絶滅危惧IA類(環境省第4次レッドリスト)。

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