オニゴチ(読み)おにごち(その他表記)Largescaled spiny flathead

日本大百科全書(ニッポニカ) 「オニゴチ」の意味・わかりやすい解説

オニゴチ
おにごち / 鬼鯒
Largescaled spiny flathead
[学] Onigocia spinosa

硬骨魚綱スズキ目コチ科に属する海水魚。新潟以南の日本海、茨城県以南の太平洋東シナ海フィリピン、オーストラリア北西岸などに分布する。体と頭は縦扁(じゅうへん)する。上顎(じょうがく)の後端は目の前縁を越える。目の上に皮弁があり、縁辺はギザギザする。前方の10~16枚の側線鱗(りん)のそれぞれに1棘(きょく)がある。前鰓蓋骨(ぜんさいがいこつ)棘は3本で、下ほど短い。体は赤褐色で、体側に5本の暗色横帯がある。腹びれ暗褐色で、後縁が白い。体長は10センチメートルほどにしかならない小型種。産卵期は4~7月ころ。水深25~140メートルの砂泥底にすみ、底引網で漁獲されるが、利用価値は低い。

[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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