日本大百科全書(ニッポニカ) 「カンバーランド国道」の意味・わかりやすい解説
カンバーランド国道
かんばーらんどこくどう
Cumberland Road
アメリカ合衆国最初の国道。現在の国道40号線。19世紀に入ると、東部と西部を結ぶ交通路の改良が叫ばれるようになり、1806年連邦議会はメリーランド州カンバーランドからオハイオ川までの国道建設を決議した。建設費用にはオハイオ地域公有地売却収入の一部があてられた。1811年建設着工、18年には現在のウェスト・バージニア州フィーリングまで開通、38年インディアナ州テレ・ホート、52年イリノイ州バンダリアまで、全長591マイル(約945キロメートル)の国道が完成した。連邦政府は、ミズーリ州ジェファソン・シティまでの測量費を含め総額約700万ドルを費やした。国道の一部は州管理の有料道路となり、その収入は補修費に使われた。国道建設は19世紀における西部発展に大きく貢献した。
[白井洋子]