日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガウリ・サンカル山」の意味・わかりやすい解説
ガウリ・サンカル山
がうりさんかるさん
Gauri Sankar
ネパール・ヒマラヤ山脈、ネパール北東部と中国チベット自治区の境界にそびえる山。標高7145メートル。その雄大な山容のため古くから知られ、とくに1855年、ドイツの旅行家シュラーギントワイトHerman Schlagintweitが世界最高峰と唱えて以来、久しくそう考えられていた。しかし、のちにこの山はインド測量局でピーク20峰とよばれる山で、世界最高峰説は誤りであることが判明した。登山と調査は1951年以来ようやく着手され、59年には福岡大学山岳部が試頂、80年アメリカ遠征隊が攻撃、5月8日ようやくジョン・ロスケリーとキム・シュミッツによって西壁から初登頂された。また同年11月9日、イギリス隊が西稜(りょう)から頂上を極めた。別名ツェリンマ山とよぶ南峰(7010メートル)は未登峰である。
[金子史朗]