化学辞典 第2版 「ガーネット型構造」の解説
ガーネット型構造
ガーネットガタコウゾウ
garnet structure
ざくろ石で代表される結晶構造.ざくろ石型構造ともいう.MⅡ3MⅢ2(SiO4)3(MⅡ = Ca,Mg,Fe,Mn,MⅢ = Al,Fe,Cr).体心立方格子の結晶.O原子が細密立方充填に近く,密なO原子のつくる四面体型の中心にSi原子があり,ほかの6個のO原子に囲まれる八面体の中心に MⅢの陽イオンが,8個のO原子に囲まれた中心に MⅡ陽イオンが位置する.人造のY3Al2(AlO4)3も同様な構造をとっている.AlのかわりにFeが入ったものも同様である.Y3Al2(AlO4)3で極少量のYがNdに置き換わった結晶(Nd:YAG)は,固体レーザー材料として使われる.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報