日本大百科全書(ニッポニカ) 「ギッブス」の意味・わかりやすい解説
ギッブス
ぎっぶす
James Gibbs
(1682―1754)
イギリスの建築家。スコットランドのアバディーンにカトリック教徒の商人の息子として生まれる。1700年からオランダ、フランス、ドイツを旅行したのち、03年ローマに行き神学校に入るが、やがて建築に転じカルロ・フォンタナに学ぶ。09年からロンドンに行き、最初の建築作品セント・メリー・レ・ストランド教会(1714~17)を制作。以後多くの建築を手がけたが、おもなものにセント・マーチン・イン・ザ・フィールド教会(ロンドン、1722~26)、ラドクリフ図書館(オックスフォード、1737~49)がある。『建築の書』(1728)などの著作もあり、18世紀のイギリスおよびアメリカの建築に多大の影響を与えた。ロンドンで没。
[篠塚二三男]