オックスフォード(その他表記)Oxford

翻訳|Oxford

デジタル大辞泉 「オックスフォード」の意味・読み・例文・類語

オックスフォード【Oxford】[曲名]

ハイドン交響曲第92番ト長調の通称。1789年作曲。ハイドンがオックスフォード大学から名誉博士号の授与された際に演奏したことに由来する。

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精選版 日本国語大辞典 「オックスフォード」の意味・読み・例文・類語

オックスフォード

  1. ( Oxford ) イギリス南東部、ロンドン北西の商工業都市。オックスフォード大学の所在地。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オックスフォード」の意味・わかりやすい解説

オックスフォード
Oxford

イギリスイングランド中南部,オックスフォードシャー県の県都。オックスフォード地区を構成する。ロンドンの西北西約 85kmのテムズ川沿岸に位置し,チャーウェル川の流入点に近い。初期の住民は乾燥した丘陵地帯に住んでいたが,アングロ・サクソン時代になるとこの川沿いの低地にも人が住むようになり,やがてデーン人の攻撃に備えてウェセックス王国の北境を守る要塞が築かれた。912年には初めて記録に現れ,ウェセックス王エドワードの領地として記されている。ノルマン朝時代に入って城,橋,市壁などが築かれ,市場町として発展。1249年ユニバーシティ・カレッジ(→オックスフォード大学)が創設されて大学町として発展が始まると,タウン(商人)とガウン(大学)の対立が生じ,その抗争が長く続き,市場町としてはしだいに衰退した。16世紀以降の歴史はすなわち大学の歴史となり,市の経済は大学に大きく依存。しかし 20世紀に入ると,印刷・出版,食品(マーマレード)などの工業が発達し,1929年には自動車を中心に関連の重機械,電機などの工業が発展し始めた郊外のカウリー地区を市域に吸収,工業都市としても発展した。市内にあるカレッジ(学寮)の建物には 15~17世紀建造のゴシック建築のものが多いため,「尖塔の町」として知られ,観光客も多い。人口 14万5100(2004推計)。

オックスフォード
oxford

オックスフォードシャーティング oxford shirtingの略。経糸と緯糸を同じ糸数で平織にした綿布,または類似織物をいう。スポーツ服,婦人子供服などに使用する。ほかに黒っぽいグレーの霜降りフランネルもオックスフォードという。

オックスフォード
Oxford

アメリカ合衆国,ミシシッピ州北部の都市。交易所として発足した。 1837年に町となり,イギリスの大学町にちなんで命名された。 1962年にはミシシッピ大学 (1844創立) への黒人学生の入学許可に関する問題をめぐって暴動が起った。作家 W.フォークナーの旧居がある。人口 9984 (1990) 。

オックスフォード(伯)
オックスフォード[はく]
Oxford, Robert de Vere, 9th Earl of

[生]1362
[没]1392. ルーバン
イギリスの宮廷政治家。リチャード2世支持派の指導者として活動し,1387年国王支持勢力を結集しようとして失敗。大陸に亡命した。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オックスフォード」の意味・わかりやすい解説

オックスフォード(イギリス)
おっくすふぉーど
Oxford

イギリス、イングランド南部、オックスフォードシャー県の県都、大学都市。人口13万4248(2001)。ロンドンの西北西約90キロメートルに位置し、テムズ川に臨む。35に及ぶカレッジが市の中心部にあり、それらとともに、市役所、オックスフォード博物館、近代美術館、シェルドニアン劇場、イギリス最古の公立美術館アシュモリアン美術館、ボドリアン図書館、大学博物館、市場、県庁、12世紀創立のクライスト・チャーチの礼拝堂などが市中に配されている。その回りを、ユニバーシティ公園、ディア公園、クライスト・チャーチ牧場などの緑地が囲んでいる。もっとも古いカレッジは、ユニバーシティ・カレッジ(1249)、ベーリオル・カレッジ(1263)、マートン・カレッジ(1264)など、13世紀の創立である。カレッジの建物は、ホールや教会堂、中庭などに特徴があり、これらを訪れる観光客も多い。市街地の南東に1913年ウィリアム・モリスが創設した自動車工場があり、郊外には鉄鋼、電気製品などの工業も発展している。

 912年、最初に記録に現れ、「雄牛oxの渡河点ford」を意味したとされる。辺境の要塞(ようさい)で商取引地であったが、10~11世紀にはデーン人の侵入を受けた。13世紀にはしばしば議会開催の地となり、また町と大学との間に紛争も起きた。ピューリタン革命のころは王党派の拠点となり、議会派の攻撃により被害を受けた。1605年自治都市の勅許状を受け、1889年に特別市となった。

[久保田武]



オックスフォード(織物)
おっくすふぉーど
oxford

一名、斜子(ななこ)織(バスケット織、マット織、ホップサック織などともいう)とよばれる平織の変化組織からなる織物。オックスフォードとはイギリスの地名であるが、もと綿織物であった。現在では綿の撚(よ)りの甘いシルケット糸を使用するほか、化繊などが使われている。経緯(たてよこ)それぞれの糸を2本ずつ引きそろえにしたのが普通であるが、この引きそろえ方には経3本、緯3本と、いろいろな組合せがあり、生地(きじ)に変化がつけられている。その組織の関係で生地に気孔が多く、厚地であるが通気性に富んでおり、夏向きである。そして白地や淡地に染色されたものが多い。そのため夏向きのドレス地・シャツ地、婦人服地、パジャマベッドスプレッドなどに使われる。また、平織で細い縦縞(たてじま)の入ったオックスフォード・シャーティングoxford shirtingの略称として使われることもある。

[角山幸洋]

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改訂新版 世界大百科事典 「オックスフォード」の意味・わかりやすい解説

オックスフォード
Oxford

イギリス,イングランド中部,オックスフォードシャーの州都で大学都市。地名は〈牛の渡渉点〉の意。人口14万3016(2001)。石灰岩の丘陵に囲まれた盆地にあり,テムズ川上流部(アイシス川)とチャーウェル川の間の段丘上に位置する。イギリスの学術の中心であると同時に,商業や出版・印刷,自動車,鉄鋼などの工業も発達する。テムズ川上流域の交易中心地として,912年に初めて《アングロ・サクソン年代記》に登場するが,その後しばしばデーン人の侵入を受けた。町の本格的な発展はオックスフォード大学の最初の学寮が設置された1249年以降であり,商工業機能が衰退する一方で,大学都市としての整備が進んだ。イギリス革命中は王党派の拠点ともなったが,20世紀に入ってから郊外に学寮・工業地区が形成されて人口が急増した。市内には大学の学寮のほか,11世紀のセント・ミカエル教会,ボドレーアン図書館(1602),C.レン設計のシェルドニアン劇場(1669),さらに芸術・考古学の収集品が多いアシュモリアン美術館(1683)など,大学と関係した歴史的建築物が多い。
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オックスフォード
oxford

平織の変化した斜子(ななこ)織の綿織物。やや地厚で,表面に気孔が多く通気性がある。夏の服地に適するが,すき間があるため,切ったあとほつれやすくやや縫いにくい。柔軟でざっくりした風合いが特徴。夏の男物シャツや女物スーツ,スカート,子ども服など,スポーティでかっちりした服に適し,スポーツウェアなどにも広く利用されている。19世紀の終りにイギリスの紡績会社がオックスフォード,ケンブリッジ,イェール,ハーバードの各大学の名をつけたシャツ地を売り出したが,現在まで残るのはオックスフォードのみといわれている。ちなみに,オックスフォード・シューズは,紐つきの短靴をいい,17世紀の初めにオックスフォード大学で広く履かれていたところから名づけられた。
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百科事典マイペディア 「オックスフォード」の意味・わかりやすい解説

オックスフォード

(1)綿織物の一種。組織は平織で,経糸(たていと)・緯糸(よこいと)を2〜6本ひきそろえて織った斜子(ななこ)の一種。無地,縞(しま),紋織などがあり,化繊,合繊も用いる。厚地で通気性に富むので男性のシャツやスポーツウェア,夏服地などにする。また布目を利用して刺繍(ししゅう)用布にもする。19世紀末,英国の紡績会社がオックスフォードをはじめケンブリッジ,イェールなどの大学名をつけたシャツ地を売り出したが,現在残るのはオックスフォードのみ。(2)甲部で紐(ひも)を締める型の短靴の総称。17世紀初頭オックスフォードの学生が用いたことから,この名で呼ばれる。鳩目は3〜5対。最も一般的な型である。
→関連項目

オックスフォード

英国,ロンドン西北西約80kmにあるオックスフォードシャー州の州都。交通・商業の要地で,オックスフォード大学を中心とする大学都市。印刷,出版,自動車,電気機器などの工業も行われる。10世紀に要塞(ようさい)がつくられ,中世以降のゴシック様式の建築物が多く,〈光塔の町〉といわれる。14万3000人(2001)。
→関連項目テムズ[川]

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デジタル大辞泉プラス 「オックスフォード」の解説

オックスフォード

オーストリアの作曲家ヨーゼフ・ハイドンの交響曲第92番(1788-1789)。原題《Oxford》。オックスフォード大学における名誉博士号の授与式の際に演奏されたことに由来する。

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