クモゴチ(読み)くもごち(その他表記)spiny flathead

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クモゴチ」の意味・わかりやすい解説

クモゴチ
くもごち / 雲鯒
spiny flathead
[学] Kumococius rodericensis

硬骨魚綱スズキ目コチ科に属する海水魚。土佐湾、南シナ海、西太平洋、インド洋に広く分布する。体はいくぶん細長くて、縦扁(じゅうへん)する。上顎(じょうがく)の後端は目の前縁下に達する。前鰓蓋骨(ぜんさいがいこつ)に3本の棘(とげ)があり、最上棘(きょく)は長くて、鰓蓋の後縁に達する。間鰓蓋骨に皮弁がある。胸びれの後縁は湾入する。第1背びれの第2と第4鰭膜(きまく)の縁辺は黒い。胸びれは中央の白色部を除いて黒褐色。尾びれの後縁は暗色。全長は25センチメートルになる。水深18~130メートルの砂泥底にすむ。底引網で漁獲され、練り製品原料として利用される。

[尼岡邦夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android