ケゼニゴケ(読み)けぜにごけ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケゼニゴケ」の意味・わかりやすい解説

ケゼニゴケ
けぜにごけ
[学] Dumortiera hirsuta (Sw.) R. B. N. subsp. tatunoi Horik.

コケ植物ゼニゴケ科の1種。低地の谷沿いなどの湿った岩上、地上に群生し、植物体は平らな葉状体濃緑色で、表面にはわずかに毛状のものが出ることが多い。雌雄異株雄器床は体の先端にでき、円盤状で表面に毛が多い。雌器床も体の先端につき、6ないし10に浅く裂ける。春に急速に柄(え)を伸ばし、高さ5~6センチメートルになる。ほとんど全世界に分布し、日本でも全国的に普通にみられる。ケゼニゴケには染色体数が9、18、27の3系統が明らかにされており、それぞれ、分布地域、生育場所を異にすることが知られている。18のものは9と27のものの雑種であろうとされている。

[井上 浩]

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