精選版 日本国語大辞典 「さいまくる」の意味・読み・例文・類語
さい‐まく・る
- ( 「さきまくる」の変化した語。「さいまぐる」とも )
- [ 1 ] 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙 先まわりをする。また、さし出たふるまいをしたり、さしで口をたたいたりする。
- [ 2 ] 〘 自動詞 ラ行下二段活用 〙 [ 一 ]に同じ。
- [初出の実例]「さすがなるさかしら心の、際高く、さいまくれたるやうなる、返てはうたてありや」(出典:浜松中納言物語(11C中)二)
さいまくるの補助注記
「まくる」は、「捲る」と見る説と、「枉ぐ」と見る説とがある。「捲る」と見れば、活用も一致し、現代語の「押しまくる」「言いまくる」などの「まくる」と通ずるが、「観智院本名義抄」では、サイマグルと濁音になっており、清濁の問題が残る。